総合スポーツブランドとしてグローバルに事業展開するミズノ株式会社。幅広いジャンルのスポーツ用品はもちろんのこと、近年は生活用品やワーカー向け商品も手掛け、中でもスポーツ用素材を採用したマウスカバー等はコロナ禍で需要が拡大した。同社では、幅広く展開する商品の情報管理に課題を抱えていたが、株式会社Contentservが提供する商品情報管理(PIM)/デジタルアセット管理(DAM)と呼ばれるソリューションを導入し、解決に向けて取り組んでいる。多様な商品情報の管理をContentservでどのように改善しているのか、これまでの歩みと今後の展望についてミズノに聞いた。

膨大な商品情報をPIMで統合管理

ミズノは創業100周年の2006年にブランドを1つに集約し、以降はワンブランドで商品を展開している。国内はもちろん、生産・販売を合わせると拠点数が20近くに及ぶグローバル展開においても「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、統一したブランドに基づく事業活動を進めている。

ただ、多彩なスポーツ用品を扱い、前述のように生活用品やワーカー向け商品も投入しているため、商品数は年々増加している。ミズノのグローバルデジタルDTC統括本部 グローバルデジタルDTC統括担当を務める芹澤剛氏は「展開している商品ジャンルや商品数が膨大で、正直にいうと以前は正確に把握しきれていませんでした」と話す。規模感については「SKUでいえば数十万に達します」という。この混沌とした商品情報をPIMで統合管理していくのが、今回のContentserv導入プロジェクトで目指す大目的である。

  • (写真)芹澤剛氏

    ミズノ株式会社 グローバルデジタルDTC統括本部 グローバルデジタルDTC統括担当 芹澤 剛 氏

同社の従来のデジタル施策は、情報システム、デジタルマーケティング、Eコマース(EC)など個別の部門がそれぞれに進めており、情報管理は各部・各販社Excelでの作業がベースで、グローバル共通の商品マスタも存在していなかった。商品情報管理は顧客への販売やマーケティングだけでなく、サプライチェーンにも関わってくる重要なテーマだ。そこで2021年1月に芹澤氏が所属するグローバルデジタル統括部が新設され、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の旗振り役を務めることになった。

商品情報を管理できていないことで、実際にどのような問題があったのか。芹澤氏は商品の企画開発部門に所属していた頃、ミズノとして伝えたい情報が消費者に伝わっていないことを痛感していた。例えばECサイトの商品ページの情報が少ないため魅力が十分に表現されていなかったり、内容自体が誤っているケースもあったという。

芹澤氏はこの課題意識を持ってデジタル関連部門に異動した後、同社における商品情報の流れが、作る部門・運ぶ部門・売る部門・マーケティング部門などそれぞれの組織で縦に分断されていることを知った。「商品は縦ではなく、部門をまたいで横に動いていくものですから、縦の断絶は大きな問題です。そこで解決に向けた検討を始めました」と振り返る。

まずは課題を明確につかむため、各部門でヒアリングを行った。EC部門で耳にしたのは、商品情報を社内各所から集めてシステムに登録・修正するだけで手一杯で、内容を充実させる余裕がないことに加え、CRMなど本来の業務に回すリソースも不足しているという現状だ。

芹澤氏は次のように語る。「EC部門は、プロダクト部門の発表資料などから商品の基本データを取得した後、マーケティング部門から商品説明を、事業部から画像を集めて、商品ページに反映します。この集める労力や品番・画像等の確認作業は大きな負担になっていました。商品情報の登録・修正・管理に関する一連の作業をデジタル化できれば、商品ページの一つひとつのコンテンツをリッチにでき、あるいはマーケティングなど他の部門にも良い効果があるのではと思い至ったのが、ソリューション検討に動き出すトリガーでした」

PIMにDAMが統合された利便性を高く評価

半年ほどをかけ国内・海外でヒアリングを重ねて問題点・改善点を整理し、ソリューション検討を始めたのは2018年のことだ。重視したのは、コロナ禍以前からECが大きく伸長していたため、商品情報と画像や動画等のデジタルアセットをまとめて管理できるかという点。芹澤氏は「それまでは商品情報のテキストと画像が別々に管理されていました。この状況では、テキストはこちら、画像はあちらと探し回らなければならないため、とにかく統合管理したいというニーズが強かったですね。また、日本国内だけでなく海外拠点でも商品情報を扱うので、インターフェースが多言語対応であることも重要でした」と指摘する。

検討の結果、採用したのがContentservだ。3社のソリューションを比較した結果、選定に至った理由について芹澤氏はこう語る。

「テキスト情報を管理するPIMと、画像・動画を管理するDAMが1つのプラットフォームに統合されている点が、最も評価した部分でした。PIMとDAMがバラバラではそれぞれを紐付けるためにまた大変な作業が発生しますから、その必要がないのは大きなアドバンテージです。それに加えて費用対効果にも優れており、機能とコストのバランスが当社のニーズに最もマッチしていました」

グローバル展開プロジェクトは現在も進行中であるが、ここまでの導入効果を芹澤氏は次のように評価する。

「商品情報管理の効率性については、期待どおり以前と比較して劇的に改善しましたが、想定以上に効果を感じているのがDAMです。デジタルアセットの制作には、さまざまなツールを利用しており、画像や動画はとにかく保存場所が分散しがちでした。共有PCにあったりNASにあったりとバラバラの状態が放置されてきました。Contentservによって、複雑なデータ連携が不要で保存場所を固定でき、最新のデータを常に利用できるため、とても便利に使っていますね」

グローバル展開の拡大に向けて“道路整備”を進める

ミズノでは、まず特定の商品カテゴリや販売チャネルから導入を進めた。2019年冬から実装を開始しすぐにDAMによる商品画像やマーケティングアセットのデリバリをスタート、約1年でフットウエアに関する海外販社への統一フォーマットでのPIM情報提供を実装。2023年4月から、国内全商品の情報管理をスタートさせ、ヨーロッパにおけるフットウエア・アパレルの情報管理もスタートさせた。さらにアジアの販売拠点にも順次拡大し、最終的に2025年度にグローバル全社展開を完了させる予定だ。

2023年春から日本国内への展開を実装した。前述したEC部門での商品登録作業の負担を大幅に軽減できた。「手間が減り、作業が楽になった」「手戻りが少なくなった」という声が現場から多くいただていると芹澤氏は語る。

  • 図版

プロジェクトを進めるにあたって、Contentservはソリューションの検討段階から業務の棚卸し、商品の整理などに関わり、欧州拠点への出張にも同行するなど、丁寧なサポートを提供してくれていると芹澤氏は評価する。「今後もより一層当社のリクエストに迅速な対応を期待したいですね」と、心強いパートナーへのこれまでの感謝と今後の期待を最後に語ってくれた。

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