2010年5月、iPadが日本で発売されて以来「これで教育が変わる!」との声が多くの教育関係者から聞かれた。そして近年、社会におけるICTは目覚ましいスピードで進展し、さまざまなカタチの“学び”を提供する教育機関が増えてきた。しかし、現場の活用方法と実績がうまく結びつかないという声もよく耳にするのが実情だ。

こうした背景をふまえ、マイナビニュースでは7月15日(金)、東京都新宿区にて「デジタル教育現場に差別化を見出せ! 教育機関におけるICTとの向き合い方」と題したセミナーを開催する。本稿では、同セミナーに先立ち基調講演に登壇する進学塾の俊英館 マーケティング部 部長 小池幸司氏に、昨今の教育機関におけるICT活用について話を伺った。

小池氏は、1999年に進学塾の「俊英館」に入社し、およそ5年の講師経験を経て同社マーケティンク部の部長に就任。主にプロモーションや広報全般、IT・システム管理を統括している。また2011年には、他の学習塾に先駆けてiPadを授業に一斉導入。タブレット導入先進校の事例や、自社のiPad 導入から得た経験・ノウハウを講演や執筆活動を通じて広く発信している。

タブレット導入の秘訣

進学塾 俊英館 マーケティング部 部長 小池幸司氏

冒頭で紹介したタブレット活用において小池氏は、全国の学習塾も例外ではないという。「学習塾では、それまでにもPCを使った映像授業やeラーニングを積極的に活用してきており、タブレット導入についても学校より塾が先行して進むだろうというのが当時の見解でした」

それから6年、学習塾でのタブレット導入はどうなったのだろうか。

「ほとんどの塾では『とりあえず何台か買ってはみたけど……』という状態のまま、実際の活用にまで至っていないケースが多いでしょう。また一部の大手塾では、学習者用端末としての一斉導入が進むも、家庭学習用としての利用にとどまり、コストに見合うだけの有効活用ができていないのが実情です」(小池氏)

一方、俊英館では、2011年の春にiPadとプロジェクターをつないだ映写式の授業スタイルを導入。当初は「PISA型学力」を養成するために新設した小学生コースに限定した活用だったが、その後主力である中学生コースでの活用へと広がっていく。映像教材と一斉授業を組み合わせたハイブリッド型スタイルによる理社授業、指導者用デジタル教材を用いた英語・数学などの本科授業での活用など、教材会社の協力を得ながら無理なく段階的に活用の幅を広げていった。そして、導入から5年が経過した2016年においても、さらにiPadを有効活用していくためのプロジェクトが立ち上がるなど、その動きは活性化している。

俊英館でのタブレットを利用した授業の様子

本講演では、企画当初からiPad導入を推し進めてきた小池氏が、俊英館における5年間のICT活用の軌跡とその裏側を語る予定だ。俊英館ではなぜ継続的にタブレット活用を進めることができたのか。その秘訣を、「タブレット導入で失敗しないための“3つのステップ”」と題して、実践事例や具体的なノウハウを交えながら紹介する。

「過去にタブレット導入を試みたが失敗した」、「教育ICTには関心があるけど、何から始めたらいいかわからない」と悩む学習塾、学校関係者はもちろん、「教育機関に向けたビジネスを考えているけど現場のニーズがわからない」という企業の方にとっても非常に有用な内容となっているので、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

最後に小池氏は「教育ICTは一時の流行り物ではありません。タブレットをはじめとするICT機器の導入をきっかけに、明治以来ずっと継承されてきた日本の教育のカタチを大きく変えていく可能性を秘めています。『これからの教育がどう変わっていくのか?』と傍観するのではなく、いまのそしてこれからの子どもたちのために『どう変えていくべきなのか?』それを学校、塾、企業、あらゆる教育機関の立場から考えることが大切です。本セミナーが、そんな気づきの場になることを願っています」と、日本の教育に対する熱い思いを語ってくれた。

セミナーの詳細は以下の通り。

  • タイトル:デジタル教育現場に差別化を見出せ! 教育機関におけるICTとの向き合い方
  • 開催日時:2016年7月15日(金) 15:00~17:30 (14:30受付開始)
  • 会場:新宿エルタワー 19F マイナビルーム1
  • 住所:〒163-1526 東京都新宿区西新宿一丁目6番1号
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 定員:70名

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(マイナビニュース広告企画:提供 シスコシステムズ)

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