データ活用の課題を解決に導く「データ分析プラットフォーム」

ビッグデータ時代の到来、IoTの発展など、今後のビジネスシーンにおいてデータ活用の重要性は今後も高まり続けることだろう。その一方で多くの企業は、急速に膨れ上がったデータを持て余し、十分な活用が進んでいないのが現状である。本稿では、2015年12月11日に開催された「マイナビニュースフォーラム2015 Winter for データ活用」のSession「マーケティングアナリティクスに必要な基礎と最新データマイニング! (テクマトリックス 佐藤大悟氏)」の内容に基づき、データ活用を成功させるために必須な「データ分析プラットフォーム」について紹介する。

データ分析市場の傾向

佐藤氏によると、2015年は各企業ともにIT投資意欲が高く、その傾向は2016年以降も続くという。また、2015年はITサービス企業や金融関連企業の投資指数が高かったが、2016年は宿泊業やメディア・出版・放送・広告業などの分野が上昇志向に向かうと予測している。こうした背景をふまえ、IT投資が増えれば、当然あつかうデータ量も増加することが予想できる。

「さらに、集まったデータをマーケティングアナリティクス(分析)に利用したいというニーズも、急速に高まってきている」と、佐藤氏はいう。

マーケティングアナリティクスが抱える課題

効果的なマーケティングアナリティクスには、顧客・市場・自社製品・競合、それぞれについての理解が必要となる。ただし、1年前の状況を理解しても、現在のビジネスに活かすには古い情報となっている可能性が高く、リアルタイム性があるデータを使用して活動を評価することが重要だ。

「プロセスとしては、データを集約して、分析するために可視化を行い、様々な情報と情報の間にある相関関係を分析することで、新たな価値観の創造を行う、という流れになります。ただ、最初のプロセスである"データ集約"に課題を抱えている方々が多い。それがマーケティングアナリティクスにおける最大の課題です」(佐藤氏)

IT投資の増加により、企業には様々なシステムが導入されている。昨今では、部署や商品ごとにWebサイトを持つ企業も少なくはない。そのひとつのWebサイトだけでデータ分析を行ったところで、一側面からの結果しか得られない。その他のWebサイトが持つアクセスログや、営業部が持つCRMデータ、購買データやSNSから得られたデータなど、多種多様なデータを組み合わせ、様々な視点から分析を行ってこそ「新たな価値観の創造」が可能となる。だが、このような「横断的な情報分析」を行うためには、各システムに散在するデータを集約することが必須となる。

横断的な情報分析を可能にするデータ分析プラットフォームとは

横断的なデータ集約が実現できない理由として、佐藤氏は以下の二つを挙げた。

一つは、情報やシステムの拡大によって管理の多角化と利用者の多様化が進み、情報の一元管理が難しくなったこと。もう一つが、そもそも専門的なデータ分析ができるデータアナリストの人数が足りないこと。そして、このような問題を解決するために有効な手段が「データ分析プラットフォーム」の導入である。

「データ分析プラットフォームによって、社内の各所に存在するデータやSNSなどの外部から得られるデータを集約。横断的な情報分析が実現できます」(佐藤氏)

ただし、データアナリストのような専門家しか扱えないようでは、人材の問題は解決しない。一般的なビジネスユーザーでも手軽に扱えること、そこが大きなポイントとなる。そして、このプラットフォームの中核エンジンを成すものとしてテクマトリックス社が提供しているソリューションが、全世界180ヶ国で実績を持つビジネスアナリティクスツールで「Pentaho」と、多種多様なデータ形式に対応したデータマイニングツール「RapidMiner」である。

当日のSessionでは、佐藤氏による「Pentaho」を用いた小売店の売り上げデータと、Twitterのデータを集約して分析を行うデモや、テクマトリックス社と共にデータ分析ソリューションを提供しているKSKアナリティクス 森本好映氏による「RapidMiner」を用いた「データマイニング」の実演デモが行われた。

なお、テクマトリックスでは、セッションで行われたようなデモの実演を行う「セミナー」を定期的に実施している。詳しい時間や場所などは以下を参考にしていただきたい。

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