Wordはビジネス文書の作成に欠かせないアプリケーションである。しかし、思い通りに文書を作成できずに苦労している方も多いようだ。そこで本連載では、Wordで文書を作成する際に押さえておくべき必須テクニックを紹介していく。第1回は「箇条書き」の配置について解説してみよう。

箇条書きの配置調整

まずは、「箇条書き」の書式を指定する方法から解説していこう。「箇条書き」の書式を指定する方法は何種類か用意されているが、最も分かりやすいのは「ホーム」タブのリボンにあるアイコンを利用する方法であろう。この場合、以下のような手順で操作するのが基本となる。

(1)箇条書きの文字を「通常の文字」で入力する
(2)箇条書きにする文字(段落)をまとめて選択する
(3)「箇条書き」のアイコンの▼をクリックし、行頭文字の記号を選択する

「箇条書き」の書式指定

すると、選択していた段落に「箇条書き」の書式が適用され、以下のような形で文章が表示される。Wordで文書を作成した経験がある方なら、特に難しい操作は見当たらないはずだ。

「箇条書き」が指定された段落

しかし、この書式指定により表示される箇条書きに『なんかなじめない…』と感じている方も多いのではないだろうか? Wordの「箇条書き」は、左側の余白が「なし」に初期設定されており、また行頭文字(記号)の右側にある間隔も広めに設定されている。これを以下の図に示したような形に変更するには、箇条書きの配置をカスタマイズしなければならない。

配置を調整した箇条書き

まずは、画面にルーラー(定規)を表示しておこう。「表示」タブにある「ルーラー」の項目をチェックする。

ルーラー(定規)の表示

その後、箇条書きを指定した段落を選択すると、ルーラーに2つのマーカーが表示されるのを確認できる。これを左右にドラッグすることで、「左側の余白」と「行頭文字との間隔」を調整することが可能だ。左側の余白は「1行目のインデント」(▽のマーカー)、行頭文字との間隔は「左インデント」(△のマーカー)で調整すればよい。

「1行目のインデント」と「左インデント」の調整

おのおのの位置を数値で指定する方法も用意されている。この場合は、「箇条書き」を指定した段落を右クリックし、「リストのインデントの調整」を選択する。

「リストのインデントの調整」を呼び出す操作

すると、以下の図のような設定画面が表示される。ここでは、「行頭文字の配置」に"左側に設ける余白のサイズ"を指定し、「インデント」に"箇条書きの文字を始める位置"を指定する。プレビュー機能が用意されていないため、最初は適当な数値を入力して「OK」ボタンをクリックし、結果を確認しながら配置の調整を繰り返していくとよいだろう。「インデント」の項目には「行頭文字の配置」より大きな数値を指定するのが基本である。

「リストのインデント調整」の設定画面

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以上が「箇条書き」の配置を調整するときの操作手順となる。ただし、インデントの仕組みをよく理解していないと、動作を把握しにくいかもしれない。よくわからない方は、取りあえず操作手順だけを覚えておくとよいだろう。