2017年もあとわずか。テクノロジー業界もこの一年、いろんなことがありました。
本稿では、2017年の年間人気記事ランキングを紹介しながら、この1年を振り返ってみます。
2017年 人気記事ランキング
- ドラゴンクエストXで起きたセキュリティインシデント、そのとき運営はどう動いた
- ハウステンボス 富田CTOが「ドローンで配達サービスはあり得ない」と考える理由
- トレンドマイクロが語った、ランサムウェア「WannaCry」についてわかっていること
- “多機能”ではなく”楽しい”が新潮流に?
シャープの「funband」はなぜカープファンから熱い支持を受けているのか - 【連載】教えてカナコさん! これならわかるAI入門 [1]
「人工知能って何?」- 皆さんは何と答えますか? - 【連載】Swagger入門 - 初めてのAPI仕様管理講座 [1] Swaggerとは
- 人型ロボット「Pepper」の今 - イオンモールが導入1年で気付いた「課題」と「未来」
- 新卒でEvernoteに入社した日本人がCTCに転職した理由
- 元グーグル代表が予測する、AI/IoTの先にある世界
- 【連載】この人に聞きたい! 辻伸弘のセキュリティサイドライト [5]
サイバーエージェントを影で支える「中の人」の知られざる戦い
スクウェア・エニックスのチート対応に賞賛
1位に輝いたのは、「情報セキュリティ事故対応アワード 2016」で特別賞を受賞したスクウェア・エニックスさんのインタビュー。MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)の「ドラゴンクエストX」におけるチート行為への対応について伺いました。
広まりつつあった誤解を解くべく、ニコニコ生放送に出演してドラゴンクエストX内の経済状況を数値で説明するなど、ユーザーを第一に考えた対応には学ぶべき点がたくさんありました。
ドローンの活用シーンに注意を
2位は、2017年前半に大きな話題となっていたドローンの記事です。「変なホテル」の仕掛け人で、ハウステンボス 取締役 CTOの富田 直美氏は、ドローンの実用はシーンが限られると説明。歯に衣着せぬ物言いはわかりやすく、読者の心を打ちました。
その後、富田氏には、6月開催のIT Search+ スペシャルセミナー 第47回にご登壇いただき、エンジニアを叱咤激励していただきました。
2017年一番のセキュリティトピックス「WannaCry」
3位は、2017年5月に大流行したランサムウェア「WannaCry」の記事。流行の3カ月前に漏洩が発覚した、NSA(米国家安全保障局)のエリートハッカー集団TAO(Tailored Access Operations)のハッキングツールが使われたと言われています。
最近になって、米国政府がWannaCryの攻撃を北朝鮮政府によるものと非難しましたが、国家レベルの攻撃が日常的に発生していることを改めて知らしめる大きな事件となりました。国内での被害はそれほど多くなかったものの、世界中のセキュリティ担当者が対応に追われたのはまだ記憶に新しいところです。
年明けから、国家主導型サイバー攻撃について解説する連載を開始予定ですので、そちらも楽しみにしてください。
AIに注目が集まった一年
そのほか、この1年で最も印象的だった技術はやはり、機械学習、ディープラーニングを含むAIでしょう。SaaS型、PaaS型の手軽に使えるサービスも増え、各社の活用事例を耳にする機会も増えました。
5位に入った連載「教えてカナコさん! これならわかるAI入門」も大好評。著者の大西 可奈子氏によるAI解説セミナーも2回開催し、いずれも定員オーバーとなりました。
AIやディープラーニングという言葉は、他の記事でも頻出した一年でした。すでに特別な技術という印象は薄れ、エンジニアが扱えるようにしておかなければならないツールとして語られるケースが多くなっています。
2018年、AIはビジネスオーナーの間でさらに注目されるキーワードになるでしょう。とはいえ、生かせるかどうかはアイデア次第。アンテナの感度を高めて、ビジネスを推進する活用法について検討していかなければなりません。
IT Search+では、AI導入を推進する「AI人材」について各社の有識者にインタビューしております。1月から順次掲載していきますので、ぜひご覧ください。
* * *
おかげをもちまして、オープン2年目となる2017年も順調に運営を続けることができました。
2018年も皆様の一助となりますよう、編集部一同、精進して参りますので、変わらぬご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。