Amazon、国内最大のロボット化センターを新設 約3000台の移動ロボット配置

Amazonは3月18日、神奈川県相模原市に物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)を新設すると発表した。国内最大の「Amazon Robotics(アマゾンロボティクス)」を導入するFCとなる。「Amazon Robotics」や紙袋自動梱包機などのテクノロジーの活用により安全に拠点を運営し、Amazonの持続可能な取り組みの推進にも貢献する。

Amazonが神奈川県相模原市に新設するフルフィルメントセンター(FC)は、延べ床面積が約15万平方メートル(東京ドーム約3個分)、商品保管容量が約150万立方フィートと、「Amazon Robotics」を導入するFCとしては国内最大。2024年4月(予定)に稼働を開始し、相模原市では2拠点目、神奈川県では5拠点目のAmazonのFCとなる。

ロボットが商品棚を持ち上げて移動し、効率的な商品の入出荷を可能にする「Amazon Robotics」を導入しており、「Drive(ドライブ)」と呼ばれるロボットが「Pod(ポッド)」と呼ばれる専用の商品棚を移動させることで、働く人々の業務をサポートする。

相模原市の新たな拠点は、約3000台のドライブと約3万5000台のポッドを有し、「Amazon Robotics」を備えた拠点としては国内最大となる。テクノロジーと人が共同で作業を進めることができ、商品の棚入れや棚出しの効率化に加え、格納スペースの節約も実現。従来の固定された商品棚より最大約40%多くの在庫を保管できる。商品の品揃えを増やすこともでき、「フルフィルメント by Amazon」を利用する中小規模の販売事業者にとってもメリットをもたらす。

さらに相模原市の新拠点では、袋自動梱包機を導入する。Amazonは、梱包資材削減の取り組みの一環として、段ボール製の箱の代わり紙袋で配送する商品を増やすなど、梱包の簡素化を拡大してきた。紙袋自動梱包機の導入はこの取り組みをさらに進めるものとなる。梱包の簡素化により、梱包の開封やその後の処理にかかる手間を減らすことができ、利用者により良い買い物体験を提供する。

新たな相模原市のFCは、1日最大65万個以上の商品を出荷でき、エリアマネージャー、職場の安全・衛生管理者、商品の品質管理者、設備の保全管理者、テクノロジーを使って商品のピッキング・梱包・出荷作業などを担うポジションなど、さまざまな職種で数千の働く機会を創出する。さらに地域社会との定期的な交流を通じて、特に子供たちに向けた科学技術分野の学びの機会も提供するとしている。

2022年、Amazonの日本への直接投資額は1.2兆円を超えた。これは2010年から2022年までの期間の総投資額6兆円超の約20%に相当するとし、革新的なソリューションを推進し、顧客の満足度を高め、日本の企業や地域社会の成長を促進するAmazonの持続的な取り組みを裏付けるものだとしている。相模原市に新設されるFCへの投資も、神奈川県や日本へ堅実かつ長期的に責任ある役割を担って貢献するAmazonの姿勢を示すものとなる。

今回の拠点新設を受け、アマゾンジャパン ジャパン オペレーション 代表 島谷恒平氏は、「このたび、神奈川県に5拠点目となる新たな物流拠点を開設できることを大変嬉しく思います。今回の新設により、新たに数千の働く機会を創出し、相模原市を中心に周辺地域の経済の発展に貢献できると考えています。このような地域への投資によって、Amazonで商品を販売する中小規模の販売事業者様に、これまで以上に幅広い種類の商品を保管いただけるだけでなく、全国のお客様に安全で迅速、かつ効率的に商品をお届けすることが可能となります。Amazonは、これからも地域社会と連携しながら各地のビジネスを活性化させ、日本の経済発展の支援に尽力します」とコメントした。