1月10日、医療AI推進機構(MAPI)の新設が発表された。日本には良質な医療データが大量に存在しているものの、データの利活用が十分に進んでおらず、海外と比較してAIの研究開発および活用が遅れていることが背景にあり、機構長には島原佑基氏が就任している。

  • 医療AI推進機構(MAPI)のロゴ

    医療AI推進機構(MAPI)のロゴ

医療AI推進機構(MAPI)の概要

MAPIは、オープンイノベーションで世界最大級の医療データプラットフォームを構築し、法規制対応支援や先進的なシステム開発などを通じて、医療データの提供側と取得側の双方をサポートし、医療AI業界の発展に貢献するための機構。

今後、内閣府が主導する次世代医療基盤法の認定情報者の取得を目指すとともに、医療データを中心とした新たな経済圏を創出し、多様なニーズに最善な医療を提供する未来の実現を目指していくという。

また、データ売上の一部を医療機関に還元し、現在の市場経済では研究が進みづらい希少疾患、および小児領域のAI研究開発活動に寄付をしていくことで、多様なAIが溢れる世界を目指す方針としている。

多様な分野の専門家が在籍

提供サービスの強みとしては、医療画像データに関する深い知識・データを持つことで提供側・取得側双方にとっての価値あるデータ活用を推進することや、医療AIの研究開発、製品開発、法規制対応、販売保守など、多様な分野の専門家が在籍し、ワンストップでサポートすることなどが挙げられている。

今後、MAPIは、次世代医療基盤法の認定事業者を取得するとともに、2030年までに3000万件以上の医療画像データを独自のプラットフォームで管理し、300以上の医療AIの創出・改善に貢献することを展望として掲げている。