ThousandEyesはこのほど、「How Internet Outages Disrupt Healthcare」において、医療におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)のリスクについて伝えた。医療業界は現在、ビジネスの効率化を推進しており、質の高い患者ケアをより身近なものにするために大規模なDXを進めている。その成功は分散型インフラと密接に結びついているが、それに伴い、インターネット障害などによってリスクがもたらされているという。

医療業界ではDXの推進に伴い、紙の医療記録がなくなり、電子医療情報(EMR: Electronic Medical Records)または電子医療記録(EHR: Electronic Health Records)が標準化され、ネットワークの近代化とクラウドベースのソリューションの採用が必要不可欠になってきている。また、多くの医療保険者が保険金請求を処理し、医療保険プランに提供されたサービスを追跡する免責データを伝えるため、モバイルとSaaSの利用が当たり前になってきている。

  • Hospital Communications Digital Supply Chain

    Hospital Communications Digital Supply Chain

医療データを処理するため、インターネットをベースとしたサービス、すなわちダイアグノスティック・アズ・ア・サービス(DaaS: Diagnostics-as-a-Service)を利用する個人医院や病院も増えてきているという。

例えば、画像による診断は世界各地にある専門のアナリストやソフトウェアベンダーによって行われている。検査結果を分析し、診断結果がクラウドを通じて送信され、ダイアグノスティック・アズ・ア・サービスで検査プログラムとの統合をより強固にすることで、確定診断やスクリーニングの迅速なターンアラウンドタイムを実現できると紹介されている。

しかしながら、こうした状況では、インターネット障害やネットワーク障害が発生すると重要な診断が遅れ、人々の命が失われる危険性があると指摘されている。そのため、医療業界のIT管理者はネットワークやアプリケーションに関する見識を持ち、障害を迅速に解決しなければならないと伝えている。