サンバイオは9月20日、旭川医科大学と同社が開発を進めている細胞再生薬「SB623」の網膜疾患を適応症とした共同研究に関する契約を締結したことを発表した。

網膜疾患とは、加齢黄斑変性症や網膜色素変性症など、視機能の喪失につながる疾患で、中でも加齢黄斑変性症は、欧米では失明原因第1位の疾患とされているほか、日本においても高齢化と生活の欧米化によって近年、増加傾向にあり、その患者数は2011年の統計で約69万人とされ、2014年にはiPS細胞が初めて治療に用いられたことでも知られる。

今回の共同研究では、SB623について、旭川医科大学医学部 眼科学講座(柳靖雄 主任教授)において網膜疾患のモデル動物を用いて有効性および安全性を評価し、臨床試験に進むための必要なデータの取得を目指すという。

なお、サンバイオでは今後、こうした研究協力を通じて、SB623の加齢黄斑変性症や網膜色素変性症などの網膜疾患を適応症とした開発を進めていくとしている。