電通は7月9日、朝日放送グループHDと西日本電信電話（以下、NTT西日本）、朝日新聞社、日宣の4社と共同で、イスラエルのPixellot社（ピクセロット）が提供するAIカメラを活用したスポーツ映像配信事業に関する共同実証実験を開始すると発表した。

今回、5G時代の到来で動画視聴環境がさらに進展する中、観戦スタイルに合ったスポーツ映像コンテンツを供給するため、アマチュアスポーツの試合に着目。各社の強みを生かした新たな配信ビジネスの創出に向け、AIカメラを活用したスポーツ映像配信事業の可能性を検証していくに至ったという。

  • 実証実験イメージ

同実験では、Pixellot社の開発する円柱状の無人撮影カメラ「Pixellot」を用いる予定。同カメラは、AIによる自動撮影や編集機能を備えるほか、高解像度での撮影が可能だ。

2019年7月時点では、サッカー、バスケットボール、ラグビー、アメリカンフットボール、バレーボールなど12競技の撮影に対応しており、「オートプロダクション」モードでは、本物のカメラマンが撮影しているかのような自然なカメラワークを実現することができる。

このようにスタジアムなどの競技施設に同カメラを設置し、AIが自動でカメラワークを行うことで、撮影コストを約10分の1に抑えることができるほか、動画内や動画と動画の合間に広告を自動挿入することも可能だという。

  • Pixellot社の開発する円柱状の無人撮影カメラ「Pixellot」イメージ

5社は今後、同実証実験で得られる知見を活かし、AIカメラによるスポーツ配信事業の事業化を目指していく考えだ。