Stratasysの日本法人であるストラタシス・ジャパンは11月15日、同社のFDMおよびPolyJet技術に基づく3Dプリンタ用の機能性エラストマー材料「Stratasys TPU 92A」とカラー材料「Agilus30 White」および「VeroVivid Cyan」を発売したと発表した。
これらの新3Dプリント材料により、FDM 3Dプリンタユーザー向けエラストマーソリューションが実現し、メーカーは新たな水準の弾性と耐久性を備えたパーツを作製することができるようになる。また、PolyJetテクノロジー向けの先進的な材料を活用することにより写実性が強化され、従来の設計や試作工程を変化させることが可能になる。
まず、Stratasys TPU 92Aは、F123シリーズ3Dプリンタ全機種に対応しており、新熱可塑性プラスチックの同材料を活用することにより、エンジニアは弾性にすぐれ形状を保ったまま伸縮が可能なパーツを迅速に製作できるようになる。ハンズフリーの可溶性サポート材に対応し、さらに生産時間と人件費の両方を削減。水溶性サポートと組み合わせることで、従来は不可能だった中〜大型の複雑形状、かつ耐久性と弾性にすぐれたエラストマー部品を素早く製作することができる。
Agilus30 Whiteは3Dプリンタ「Stratasys J750」向けの新材料で、自動車メーカー向けのゴムライク素材のシーリングやガスケットなどの部品のほか、スポーツ用品、家電部品、または玩具などの原型に使用される色鮮やかなモデルを正確に再現する。剛性の高い材料と柔軟な材料とが混合されているため、1台の3Dプリンタで実物にそっくりな多彩なプロトタイプを作製できる。
従来は半透明およびブラックからなるAgilusシリーズに新色としてAgilus Whiteが加わることで、医療機器などの用途に白色を必要とする医療などの分野に不可欠な高度に精密なディティール表現を再現することが可能になる。
また、VeroVivid Cyanは、鮮やかなブルーを再現する硬質材料で、J750で実現するマテリアルラインアップを、不透明〜透明、硬質〜軟質まで網羅した50万色以上の識別可能なカラーへ拡大する。一度のプリントで鮮明なカラーと透過性を生み出すため、コンシューマ製品、パッケージングなどの市場向けに効果的かつ写実的なプロトタイプの製作を可能にする。合わせて拡充されたGrabCADプリントカラープロファイルにより、設計担当者は向上したカラー精度で実際に「見たままの物をプリント」することができる。
これらのPolyJet 3Dプリンタ向け新材料は、ストラタシス・ジャパンおよび同社パートナーが提供するパーツサービス「DFP (Digital Factory Portal)サービス」を通じて入手可能。ストラタシスDFPサービスによるサービス提供は11月15日から開始している。Stratsys 3Dプリンタユーザーへの販売は、Stratasys 92A TPUが2018年12月15日から、Vivid CyanおよびAgilus White 30が2019年1月より開始する予定。