キヤノンは7月9日、工場における生産現場の自動化(FA:Factory Automation)分野において、英アヴィバと協業を開始し、キヤノンのイメージング技術により、スマート工場の実現を推進すると発表した。

キヤノンは、工場内のさまざまな装置をネットワークに接続し、生産革新を行うスマート工場の実現に向けて、ネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング製品や、画像処理技術などを結集し、生産現場の「見える化」を可能にする「Canon Industrial Imaging Platform」として、生産現場の自動化と生産性向上を促進するための幅広いシステムソリューションの開発を推進しているという。

今回、産業用オートメーションや情報ソフトウェアに強みを持つアヴィバの製品群と、キヤノンのイメージング技術を連携させ、スマート工場の実現に向けたシステムソリューションを提供するため、アヴィバとの協業を開始。

具体的にはアヴィバのSCAD(Supervisory Control and Data Acquisition:PCの画面上に再現したグラフィカルなアニメーションで、製造設備や生産ラインなどの現場の監視制御や、実績データの管理・分析機能などを提供するシステム)システム「Wonderware InTouch(ワンダーウェア・インタッチ)」と、キヤノンのネットワークカメラや産業用カメラ、製造現場向けのソフトウエアなどを連携させることで、生産現場に映像と画像処理を活用する。

9月上旬からアヴィバのSCADAとキヤノンのネットワークカメラなどとの連携を通じた、生産管理部門や中央監視室など遠隔からの生産現場の監視ができ、その後は順次、キヤノンの異常監視・録画ソフトウェア「Monitoring Edition」や、画像処理ソフトウェア「Vision Edition」などのソフトウェアをアヴィバのSCADAと連携させることが可能になるという。

これにより、生産現場の録画映像や画像処理を通じて判断した生産ラインの稼働状況を、アヴィバのSCADAを通じて効率的に確認することができ、トラブルの未然防止や早期復旧、これまで人が行っていた作業の自動化を実現するとしている。