リンクスは3月20日、ソニー製カラーCMOSイメージセンサを搭載したBaslerの産業用カメラ「Basler ace Uシリーズ」8製品の取り扱いを同月より開始すると発表した。

同カメラに搭載されるCMOSイメージセンサは、対角6.3mm(1/2.9型)、有効約158万画素白黒/カラーCMOSイメージセンサの「IMX273」ならびに対角6.3mm(1/2.9型)、有効約40万画素白黒/カラーCMOSイメージセンサの「IMX287」で、IMX273はピクセルサイズ3.45μmで、同センサシリーズの第2世代品と同等の画質、速度、ノイズ性能を実現している。一方のIMX287は、ピクセルサイズ6.9μmで、IMX273と同等の感度とノイズ性能を持ちながら、飽和容量とダイナミックレンジを向上させたモデルとなっている。

また、これらを搭載したace U製品には、最短露光時間1μsの短時間露光機能が搭載されているため、印刷物の高速撮影なども可能。感度についても、近赤外線に対応しているため、エレクトロルミネッセンス検査、交通関連用途、セキュリティ用途など、それほど高い近赤外線感度が求められない場合に、高価格な近赤外線専用センサの代わりに使用することが可能だという。

さらに、同社では、ソニー製CCDセンサ「ICX618」を搭載したモデルを利用している既設のカスタマが、CMOSイメージセンサに置き換える場合において、IMX287はピクセルサイズと解像度が近いことから、周辺機器の改造を最小限に抑えることができるほか、独自のカメラ内蔵型画像補正機能「PGI」に加え、新たにモノクロカメラ用PGI、関心領域の複数選択が可能なスタック型ROIを搭載するなど、アップグレードに最適な機能を備えているとする。

なお、これらの新モデルは、GigE Vision2.0 インタフェースならびにUSB3 Vision インタフェースに準拠しており、GigE 対応モデルでは、PTPなどGigE Vision 2.0 の機能を使用することが可能。さらに、Baslerのpylon Camera Software Suiteを使用することで、カメラを簡単かつスムーズにセットアップすることが可能とのことで、リンクスでは、従来のCCDセンサからCMOSイメージセンサに切り替えを検討している顧客や、アナログカメラからのアップグレードを検討している顧客などへの導入を推進し、VGAクラスを中心とした低画素市場におけるトップシェアの獲得を目指していくとしている。

  • GigEインタフェースタイプの「Basler ace Uシリーズ」の前面
  • GigEインタフェースタイプの「Basler ace Uシリーズ」の背面
  • 「Basler ace Uシリーズ」(GigEインタフェースタイプ)

  • USB 3.0インタフェースタイプの「Basler ace U シリーズ」の前面
  • USB 3.0インタフェースタイプの「Basler ace U シリーズ」の背面
  • 「Basler ace U シリーズ」(USB 3.0インタフェースタイプ)