トヨタとデンソー、2020年実用化の自動運転車にルネサスの半導体を活用

ルネサス エレクトロニクスは10月31日、トヨタ自動車とデンソーが2020年の実用化に向けて開発中の自動運転車に、自動運転の頭脳となる車載情報・ADAS用SoC「R-Car H3」ならびに車載制御用マイコン「RH850」を含む、同社の自動運転向けソリューションが採用されたことを発表した。

「Highway Teammate」と呼ばれるトヨタが2020年に市場導入を予定している自動運転車は、自動車専用道路上で分岐合流、追い越し、レーンチェンジなどを、ドライバーの監視下で、自動で行うことが可能であり、ルネサスのソリューションは、デンソーが開発している自動運転用ECUに向けて、外部からのセンサ情報を基に自車位置を高精度に推定し最適な運転計画を瞬時に判断していく自動運転の頭脳部分としてR-Carが、そのR-Carの判断を受けて、走る・曲がる・止まるの制御を行うマイコンとしてRH850がそれぞれ採用された。

ルネサスの執行役員常務 兼 オートモーティブソリューション事業本部長を務める大村隆司氏は、具体的な搭載車種などは非公開としつつも、「ルネサス単体では自動運転を実現できないが、多くのパートナーと協力することで実現ができる」とし、すでに多くの顧客が同社の自動運転時代に向けた自動車プラットフォーム「Renesas autonomy」を活用していることを強調。こうした多くの採用実績を、自分たちの自信として、今後、安心・安全なクルマ社会の実現に向けて、顧客の成功を支援していきたいと意気込みを語っていた。