NTTデータSMSは10月4日、システム運用の現場において、運用担当者同士が相互牽制を確実に行うための不正操作防止ソリューション「FaceDuo(フェイス・デュオ)」を発売した。

近年、金融系システムにおいては、セキュリティー対策として、顧客データなどの重要情報にアクセスする場合に、作業者同士の相互牽制を目的として複数人で作業を行うことが義務付けられているケースが多く見られるという。

同製品は、顔認証による本人確認および複数人での作業実施を確実に行うためのソリューション。利用申請に基づき登録された利用者とスケジュール情報にのっとり、複数人の顔認証が同時に行えるため、セキュリティを担保し、不正操作を防止する。NECの顔認証PCセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitor」をベースに、NTTデータSMSが独自に機能強化した。

運用イメージ

具体的には、使用端末へのログオンからログオフまで、相互牽制を目的として、利用申請に基づき登録された利用者とスケジュール情報にのっとり、複数人の顔認証を同時に行うことでセキュリティーを確保し、不正操作を防止する。利用者の顔と名前を画面にリアルタイムで表示することで、「不正の抑止」になるという。

操作履歴を画面キャプチャーで記録できる製品との組み合わせにより、端末利用者の顔と名前が操作記録と関連づけて保存されることで、統制レベルのさらなる向上を図れるとしている。

使用端末へのログオンからWEBカメラで映し出されている利用者の顔で認証するため、パスワードは不要。煩雑なパスワード管理がいらないほか、パスワード盗用による不正使用のリスクも低減できる。

顧客のセキュリティー対策(ルール)を踏まえた導入が可能で、これまでにも、USBキーの認証やICカード認証との組み合わせなどの実績がある。

作業中端末の画面

今後は、銀行やクレジットカード会社などの金融機関への販売を行うとともに、マイナンバー制度の導入による個人情報保護対策の強化を踏まえた公共系システムへの展開や、複数の顧客システムを扱うデータセンターへの展開を行うとしている。