日立システムズは4月12日、クラウド環境における仮想マシン作成などの運用業務の自動化や構成情報の可視化により、運用負荷を軽減する「クラウド基盤運用自動化サービス」を同日から販売開始する。

同サービスを活用することで、従来のクラウド基盤の管理画面にはない自動化機能が利用でき、作業の迅速化を実現する。また、運用業務における課題であった担当者の作業負担軽減、作業の属人化解消、作業ミス低減などを実現できる。なお、日立グループにおける本サービスの先行導入事例においては、クラウド基盤の運用コストを最大約53%削減するなどの成果が出ているという。

同社では、これまで蓄積してきたクラウド基盤の構築・運用ノウハウを基に、クラウド基盤の運用作業を自動化することで、運用業務における担当者の負担を軽減する「クラウド基盤運用自動化サービス」を販売開始する。

具体的には、VMware vSphereで構築されたプライベートクラウドを対象とした「運用アセスメント」と「運用自動化システム for VMware vSphere」、クラウドサービスのアマゾンウェブサービス(AWS)を対象とした「運用自動化システム for AWS」と「運用自動化システム(SaaS) for AWS」の4つのサービスを提供する。

「運用アセスメント」は、従来は2週間程度必要であった運用自動化システム導入による運用改善効果の評価レポートを、独自の可視化ソフトウェアを用いて最短4日間で提示する。また、3つの「運用自動化システム」は、仮想マシンの作成などクラウド基盤の運用業務を自動化する。

さらに、従来は手作業で管理することが一般的なクラウド基盤の構成情報をグラフィカルに表示できる機能も提供し、構成情報の管理も効率化を高めるほか、同サービスを活用することにより、運用業務の迅速化や負担軽減に加え、属人化、人為的ミスの防止を実現する。

「運用自動化システム for VMware vSphere」の導入イメージ

「運用自動化システム for AWS」「運用自動化システム(SaaS) for AWS」の画面イメージ

価格は、「運用自動化システム for VMware vSphere」と「運用自動化システム for AWS」が個別見積もり。「運用アセスメント」は、59万8000円から。「運用自動化システム(SaaS) for AWS」は、クラウドサービスとして月額3万2000円から利用可能。

今後、日立システムズでは、Microsoft Azureなどの複数のクラウド基盤への適用や機能のさらなる拡充を図るとともに、クラウドサービス事業者や企業内情報システム部門向けに拡販し、2018年度末までに累計30億円の販売をめざす。