インターネットイニシアティブ(IIJ)とタイの大手複合企業であるTCCグループ(Thai Charoen Corporation Group)傘下で情報通信サービス事業を展開するT.C.C. Technology(TCCT)は4月5日、タイ国内におけるクラウドサービスの提供に向けて、合弁会社を設立した。

IIJグループは、2011年からクラウド事業の海外展開を強化しており、タイにおける事業は米国、中国、英国、シンガポール、インドネシアに次いで6ヵ国目となる。一方、TCCTは、タイで唯一SAP認定のホスティング/クラウドサービスプロバイダ両方の認定を取得しており、キャリアニュートラルなデータセンターを保有しているという。

合弁会社は、IIJのクラウド運用技術とTCCTびネットワークインフラおよび顧客基盤を活用し、市場競争力の高いサービスを提供することで、3年以内にタイのエンタープライズクラウド市場でのトップシェア獲得を目指す。

また、タイ国内に新たなクラウドサービス基盤を構築し、IaaSからPaaS、SaaSまでをラインアップしたパブリッククラウドとプライベートクラウドのサービスを2016年5月から、政府機関、現地および日系の大手・中堅企業をターゲットに提供する。

今後、ビッグデータ活用、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、IoT(Internet of Things)など、多様な用途でのニーズに応えるサービスの開発を進めていく。IIJは、クラウド構築技術の提供および運用支援などを行い、TCCTのタイ国内でのブランド力とネットワークを活かし、両社でタイ国内での事業運営や営業展開を行う予定だ。

合弁会社名はLeap Solutions Asia、資本金が2億バーツ、出資比率はTCCT60%、IIJ40%となり、従業員数は約40人を予定している。