日本オラクルは1月28日、無添加化粧品などを提供するファンケルがオラクルのPaaS(Platform as a Service)「Oracle Cloud Platform」製品の1つであるクラウド・ファイル共有サービス「Oracle Documents Cloud Service(オラクル・ドキュメント・クラウド・サービス)」を採用したと発表した。

従来、同社では情報システム部門とITサービス・システム構築を支援する協力会社間のデータの受け渡しはメール、および他社ファイル共有サービスを中心に行っていた。また、ビジネス環境の素早い変化に伴い、限られたリソースでの効率化を追求していた。

そのため、大容量データをセキュアで効率的に共有できる環境構築を検討していたほか、Oracle Documents Cloud Serviceのモバイル・アプリケーションにおける動作の迅速性や、導入済みのオラクル製品との連係を評価し、同サービスの採用を決定した。

同サービスを導入した結果、協力会社ごとにフォルダを分け仕様書や設計書などの成果物を作成・保管し、セキュアな環境下で共有することが可能となった。これにより、成果物の正確なバージョン管理を実現し、100MB以上の大容量な負荷テストに用いるデータの受け渡しが効率化できたという。

また、従来の共有フローでは協力会社が社内でデータを共有フォルダに格納し、作業終了後はデータを削除していたが、その一連の作業を同サービスに置き換えた。さらに、各拠点で行うネットワーク工事や機材設定における管理者と作業者による画像を使った連絡・報告業務においても、Oracle Documents Cloud Serviceのモバイル・アプリケーションを利用することで、スマートフォンのカメラで撮影した後に共有フォルダへ格納されるため、迅速な対応が可能となった。

今後、情報システム部門内の利用だけでなく、マーケティング部門にもOracle Documents Cloud Serviceを展開し、店頭POP、デジタル・サイネージ・コンテンツなどの大容量の広告素材をセキュアな環境下で効率化されたファイル共有・転送を目指す。また、オラクルのクラウド・サービス群との連係・拡張も検討していく考えだ。