ネットワールドは1月8日、大分県豊後高田市が取り組む小中学校教育用PC環境の再構築プロジェクトにおいて、デスクトップ仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」(以下、XenDesktop)とコンバージド・インフラソリューション「FlexPod」が採用されことを発表した。

その第一弾として市内7小中学校の120台のPCが仮想デスクトップ環境に移行され稼働開始しており、今後4年間で、全小中学校で稼動する約300台余のPCを順次移行していく計画。

新しいシステムは、県内の自治体・民間企業向けクラウドサービス「豊の国IaaS」と、大分県の閉域網である「豊の国ハイパーネットワーク」を活用しており、システムの構築・サポートは、ネットワールドのパートナーであり、大分県最大の地場システムインテグレーターとして「豊の国IaaS」を運営するオーイーシーが担当した。

豊後高田市では、「XenDesktop」を教育用PCの仮想デスクトップ基盤として採用するに先立ち、庁内の業務システムを用いての検証を約1カ月間実施し、システムに重い負荷が掛かっても耐えられるか、快適なレスポンスが得られるかなどを確認した後に、導入を決定した。

新システムの導入効果として、仮想デスクトップを採用したことで、全ての学校に同じ教育環境をできるようになり、教職員がPCの運用管理などに煩わされることがなくなった。

OSは、シンクライアントの場合は同時利用ユーザ数分だけが必要なため、120台の端末に対して、ライセンス数は80本分に抑えられ、今後5年間で約3,300万円、従来同様の更改と比較した場合、約54%のコスト削減が見込まれる。

また、「FlexPod」は、IAサーバ「Cisco Unified Computing System」(UCS)、データセンタースイッチ「Cisco Nexus」、ネットワークストレージ「NetApp FASシリーズ」、サーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere」などの動作検証をあらかじめ実施した上で提供されるので、3カ月という短期間でシステムを構築した。

システム図

そのほか、データ量の増加に対応するため、新しいシステム専用のストレージとして「NetApp FAS8020A」を導入。また、「NetApp FAS2220」を市内の別の施設内に設置して筐体間レプリケーション機能「SnapMirror」を利用した遠隔バックアップを行うことで、重要データの確実な保全が可能となった。