Concur Technologiesと同日本法人のコンカーおよびアビームコンサルティングは9月18日、間接費管理領域での協業を発表した。

本協業により、アビームコンサルティングの間接費最適化コンサルティング「ABeam Innovative Cost Optimization Solutions(以下、ABeam ICOS)」と、コンカーのクラウド経費管理サービスを合わせて提案することで、間接費管理の仕組み作りからシステム構築、継続性のある包括的なコンサルティングサービスを実現する。

左からConcur Technologies グローバルセールス担当 上級副社長 マイケル・エバハード氏、アビームコンサルティング 執行役員 プリンシパル 製造統括事業部 統括事業部長 中本雅也氏、コンカー 代表取締役社長 三村真宗氏

製造販売に関わる直接費用とは別に発生する出張費や交通費、光熱費といった間接費は、例えば従業員の不正や入力ミスによって過剰コストが発生してしまう。それを交通系ICカードの履歴や宿泊先予約のシステムとひも付けて最適化しようとする考えが間接費管理である。

近年では、特に海外を中心にグローバル社会の中で競争力を高めるため、間接費管理が必要であるとして、積極的な姿勢を見せる企業が増加しているという。

アビームコンサルティングはこれまで、間接費管理を支援するABeam ICOSの提供を通じて、構想策定から業務改革、実装、蓄積されたデータ分析を通じた改善施策を包括的にサポートしてきた。クラウド経費管理サービスを提供するコンカーは、世界で約2万3000社、2700万人が利用し、日本企業でも360社を超える導入実績がある。

アビームコンサルティングが提供する領域

コンカーが提供する領域

立場は違えど、間接費管理を目的にビジネスをしてきた両社には、互いに問題意識があったという。アビームコンサルティング側は「直後の効果は高いが、徐々に元の常態に戻ってしまう顧客がいた」こと。一方、コンカー側は「ツールは提供できても、業務改革は顧客にゆだねざるを得なかった」。

今回の協業により、互いが課題に感じていた部分を補え、業務改革の提案から仕組み作り、システム導入、そしてグローバル展開まで幅広いサポートが可能になる。これまで間接費のコスト改革に踏み込めていなかった日本企業に対して、積極的に支援できる土台がそろったのだという。

両社の協業によって提供できる領域

今後、両社の得意分野を生かしたサービス提供やソリューション開発に加え、新たな付加価値の提供も目指すとしている。