富士通は4月7日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新スーパーコンピュータシステムとして、富士通が開発中の「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX10」(PRIMEHPC FX10)の後継機を中核にしたシステムを受注したと発表した。

新スーパーコンピュータシステムは「PRIMEHPC FX10」の後継機を中核にして構成され、システム全体の理論ピーク性能は現行システムの約24倍となる3.4ペタフロップス(PFLOPS)となり、これにより、JAXAが必要とする大規模データ解析に向けた処理能力の向上を実現する。

また、サブシステムとして、160台の「FUJITSU Server PRIMERGY RX350 S8」で構成されたPCクラスタシステムや大規模メモリ空間を利用したシミュレーションのためのサーバを有し、利用目的に応じた計算環境を実現する。

JAXAでは、今回導入されるスーパーコンピュータシステムで、宇宙航空分野での先導的計算科学研究の推進、数値シミュレーション技術やデータ解析によるプロジェクトへの貢献、宇宙航空分野における学術的基礎研究などを行う予定。

イプシロンロケットの低騒音射点シミュレーション(画像提供:JAXA/情報・計算工学センター)

なお、新スーパーコンピュータシステムは、段階的な導入を計画しており、2014年10月に一部のシステムが稼働し、2016年4月より全面稼働する予定となっている。