富士通は2月20日、ふくおかフィナンシャルグループより、渉外活動用端末として手のひら静脈認証センサー内蔵タブレット2,000台と、タブレット端末から安全に行内システムを使用するための仮想デスクトップ基盤の構築を受注し、プロジェクトに着手したと発表した。

ふくおかフィナンシャルグループでは、傘下の福岡銀行、熊本銀行、親和銀行の渉外行員に、2014年4月から、順次、渉外活動用端末を配布し、本格運用を開始する予定。

渉外活動用端末には手のひら静脈認証センサーが内蔵されており、高精度の識別が可能な手のひら静脈認証により、あらかじめ生体情報を登録した利用者だけが端末を利用することが可能。

タブレット端末から行内システムへのアクセスには、企業向けリモートアクセスサービス「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICS IIユニバーサルコネクト」を採用し、Xiを用いたデータ通信で、インターネットを経由しない閉域網を通して仮想デスクトップ基盤に接続する。

手のひら静脈認証センサー内蔵Windowsタブレット

また、万が一のタブレット端末の紛失や盗難に備え、タブレット端末に情報を残さない、仮想デスクトップ技術を採用しているほか、「FENCE-Mobile RemoteManager」を導入し、紛失・盗難の場合には、リモートで端末を初期化し、情報漏えいや不正利用への対策を図ることができる。

そのほか、A4ファイルサイズの12.5型ワイド液晶とIntel Core i5 プロセッサを搭載したタブレット「FUJITSU Tablet ARROWS Tab Q704/H」をカスタマイズし、手のひら静脈認証センサーを内蔵している。

同装置は、専用クレードルに接続すれば、省電力なノーマルモードから、CPUをフル駆動させてハイパフォーマンスを発揮するターボモードへ自動で切り替えることができる。

なお、ふくおかフィナンシャルグループでは、富士通の運用センターから、今回構築する仮想デスクトップ基盤を24時間365日体制で運用管理するLCMサービスも併せて採用する。

このサービスでは、ふくおかフィナンシャルグループの仮想デスクトップ基盤構築の段階から、富士通LCMサービスチームのマネージャーがプロジェクトに参加し、システムを把握した上でシステムの運用・監視業務を行う。