インターネットイニシアティブとSAPジャパンは1月9日、クラウド事業における戦略的協業体制を構築することを発表した。

これによりIIJは、SAPのソフトウェア製品を組み込んだクラウド環境および基盤ソリューションをシステムインテグレーター(SIer)企業に提供する。

具体的には、IIJは、自社のクラウドサービス「IIJ GIOサービス」上に、大量のデータを高速に分析するSAPのインメモリープラットフォーム「SAP HANA」に加え、SAP ERP、SAP CRM、SAP SCM、SAP PLMやSAP BusinessObjects BIソリューション、モバイルソリューションなど、幅広いSAPのビジネスアプリケーションを搭載したクラウド型ソリューションおよびテンプレートの開発環境を、2014年3月よりSIerへ提供する。また、SIerがクラウド環境での開発に移行するための技術支援を行う。

さらにIIJは、上述のようなSAPのアプリケーションを搭載したクラウド型ソリューションを、SIerと共同でエンドユーザー向けに提供する。

また、SAPジャパンは、IIJに対してプリセールスなどを含む営業支援を行うほか、共同マーケティングプログラムの策定、各種ソリューションの技術情報の提供、および要員育成のための特別教育プログラムを計画している。

なお、IIJは、すでに「SAP Business Suite」をクラウド上で構築・運用する「IIJ GIO for SAPソリューション」を提供しており、こちらは、開発・検証したものをそのまま本番環境として利用できるが、今後新たに提供するサービスはSIer向けで、開発・検証に特化したサービスになる。ただし、開発したものを「IIJ GIO for SAPソリューション」に移行して本番環境として利用することは可能だという。