内田洋行は、照明、空調などの設備管理システムをIPネットワークで接続することで、タブレットなど1つの端末から全ての管理情報のモニタリングや操作を可能とする、新たな中央制御ソリューションを発売すると発表した。

この中央制御システムは、内田洋行が2011年4月より発売したビルマネジメントシステム(BEMS)「EnerSense(エネルセンス)」の拡張版として販売を開始する。システムは従来のBEMS機能に加えて、オープンプロトコルを採用した各種設備システムのデータを統合監視するための中央制御サーバと、無線対応型のコントローラーで各種センサーと連動する空調・照明の制御システムで構成。

オープンプロトコルとIPネットワークによる設備管理システムの統合

空調・照明の制御には、バッテリーレスで配線不要の無線対応型のコントローラーと各種センサーとを連動させたシステム構築を行い、これによって、例えば、温度管理や湿度管理などを行うセンサーデバイスを適切な場所に設置して管理することができるほか、機器間の配線を削減することができる。

バッテリーレス・配線不要のスイッチとセンサーデバイスのシステム構成イメージ

これらセンサーデバイス類は無線通信のプロトコルとしてオープンプロトコルに対応した「EnOcean(エンオーシャン)」を採用しており、動作や微弱な光などの小さなエネルギーで通信を行う事が可能なため、メンテナンスフリーでの運用を可能にする。

内田洋行は、大和ハウスのマルチテナント物流センター「DPL相模原」において、大和ハウス工業と同社が「EnerSense(エネルセンス)」(拡張版)をベースに協同開発したスマートマネジメントシステム「D-LEMS(ディーレムス)」を導入し、12月24日より、省エネ効果や施設管理業務の効率化についての実証実験を協同で行う。

「DPL相模原」

実証実験では、主にテナント毎のエネルギー使用量の可視化、温湿度センサーによる庫内環境の適正化、空調、照明、換気など施設内設備をタブレットPC上で統合管理・操作するなど、省エネ、快適性、運用省力化の効果を予定している。