米Appleのモバイル製品のシェア低下が各社調査データで鮮明になる中、新たなデータが発表された。調査会社の米IDCによると、2013年第2四半期(4月~6月期)のスマートフォン市場における「iOS」のシェアは前年同期から3ポイント減少して13.2%。Androidは8割近くを占め、ほぼ一人勝ちとなった。

IDCが8月7日(米国時間)に発表した「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker」による。第2四半期、スマートフォンの出荷台数は前年同期比51.3%増の2億3640万台、前四半期(2012年第1四半期)からも9.3%増加し、スマートフォン市場の堅調な成長を裏付けた。

OS別シェアではAndroidが79.3%となり、前年の69.1%からシェアを10ポイント以上伸ばした。出荷台数は前年同期比73.5%増となる。韓国Samsungの「Galaxy 4S」が大きな立役者となったが、韓国LG、中国Huawei Technologies、中国ZTE、中国Lenovoの4社も2ケタ成長を遂げたという。

第2四半期のOS別シェア。Androidのシェアは8割近くに達した

2位はiOSでシェアは13.2%、前年同期からの成長率は20%増だった。シェアは、前年の16.6%から3ポイント減となる。iOSの縮小について、IDCは製品サイクルによるものと分析している。「iPhone 5」の登場から約1年が経過しているが、新製品がないにも関わらず需要は強く、今年後半に予定されている最新のiOSとiPhoneが登場すれば、再びシェアは回復するとの見通しを示している。

3位は「Windows Phone」で、前年同期から出荷台数を77.6%増加させてシェアは3.7%に増えた。4位の「BlackBerry」は出荷台数が前年同期から11.7%減少し、シェアは4.9%から2.9%と後退した。

Windows Phoneは第1四半期に念願のBlackBerry越えを果たしたが、今期はさらに差を広げた形となる。なお、Windows Phoneの前年同期比77.6%という増加率はAndroid(73.5%増)を上回る率となる。フィンランドNokiaが大きなプッシュとなっており、Windows Phoneの8割以上を占めるという。一方で、Windows Phoneを提供するNokia以外のベンダーはAndroidにフォーカスし、Windows Phoneは2番目の選択肢となっている点も指摘している。