国土地理院は5月10日、オンラインで購入できる地図データ「電子地形図25000」などにおいて、地形図作成データの一部不具合により表示が不適切となっていることが確認されたとして、地図データの販売を一時停止することを発表した。

同院によると、電子地形図25000に関して一般利用者から「一部の登山道が表示されていない」「河川などの水域の色が陸上にも広がっている」といった指摘があり、すべての地図データを点検したところ、地図データにいくつかの問題が見つかったという。

表示不具合の例(発表資料より)、登山道が表示されていない

●不具合の内容

電子地形図25000

  • 都市計画区域内において2500分の1地図データを全国の25000分の1地形図データと併合する処理に不完全な部分があり、都市計画区域の一部で徒歩道(登山道を含む)のデータが表示されなくなるエラーが生じた。
  • 水域の位置データについて、一部閉じた図形になっていないなど、不完全なものがあったために、水域の色が陸上部に広がるなどの不具合が生じた。
  • 高速道路について、インターチェンジのランプ部などで部分的に属性値の未入力等の不具合があったために、表示が不適切な箇所があった。

数値地図(国土基本情報)

  • 河川などの水域の位置データについて、一部閉じた図形になっていないなど、不完全なものがあった。
  • 高速道路について、インターチェンジのランプ部などで部分的に属性値の未入力などの不具合があった。

今後については、データ修正の終了した地域から順次販売が再開される予定で、5月中には全国の販売が再開される見込み。なお、修正が必要となる地図をすでに購入した人には、販売再開後に修正後のデータが提供されるとのこと。