大日本印刷(DNP)は、映像や音声に加え、次号の発刊まで毎日情報を更新する機能などを付加した、新しい形のデジタル雑誌の効果的な見せ方や広告効果などを検証するための実証実験を開始すると発表した。

「HEAPS(ヒープス)」男性版 表紙

実験では、iPad、iPad mini向けに米国・ニューヨークを中心とした世界のビジネス、アート、ファッションなどの最新情報をストーリーとして紹介する隔週刊のデジタル雑誌「HEAPS(ヒープス)」を5月下旬に創刊。創刊号から6号の発行までの約3カ月間、デジタル雑誌ならではの特長を活かした見せ方や、音声や動画などのリッチコンテンツを活用した制作手法や配信の仕組みなどについて検証する。

総合誌として男性誌と女性誌を1つのアプリで提供するとともに、隔週で発行する特集記事をメインテーマとし、そこに表紙画像や特集関連情報、コラムなどの毎日更新するコンテンツを組み合わせて、次号の発行日まで新しい情報によって読者の興味を引き続けるデジタル雑誌ならではの仕組みを提供する。

「HEAPS」男性版 インデックス

HEAPS」の記事

実証実験では、デジタル雑誌ならではの記事や広告の表現手法の検証・研究を行い、出版社だけでなく、読者や広告主にとってより魅力的でクオリティーが高いコンテンツを持つデジタル雑誌の制作を支援していく。

また、映像や音声を積極的に活用した広告効果の高い表現や、広告効果測定手法の開発を行い、記事と連動した広告の閲覧率などについても検証する予定。なお、創刊準備号、創刊号から6号まで無料で提供する。

創刊に先駆けて、5月10日に「HEAPS」のウェブサイトを立ち上げ、創刊号の記事の一部や「HEAPS」のコンセプト映像が閲覧できる創刊準備号を配信する。

DNPは、今回の実証実験の結果を基にデジタル雑誌制作のノウハウを蓄積することで、デジタル雑誌ならではのコンテンツ制作や配信支援、効果的な広告展開などのサービスの提供で、2015年度で1億円の売上げを見込んでいる。