富士通は11月24日、中小規模のシステムをターゲットとしたブレードシャーシ「PRIMERGY BX400 S1シャーシ」を12月下旬より発売開始すると発表した。

オプションのフロアスタンドキットを装着した「PRIMERGY BX400 S1シャーシ」(左)。右は同社のタワー型サーバPRIMERGY TX300

同製品は最大で8台までのサーバブレードを搭載可能。1台のタワー型サーバの約1.4台分の設置面積とされるコンパクトな設計がポイントとされ(PRIMERGY TX300との比較)、通常のラック型サーバ比では約60%の省スペースを実現できる。

また最大構成時の重量が約112.5kgと軽量であることも特徴の1つとされ、一般的なオフィスフロアの耐床荷重(300~500kg/㎡)にも対応。「普通の会話レベル」(約60dB)とされる最大負荷時の静音性も確保しており、オフィスに設置されることを配慮したシャーシとなっている。

さらに、省エネ性能にも注力しており、リプレース対象とされる同社のラック型サーバ「PRIMERGY RX200 S2」の同等システム構成比で約30%の消費電力を削減できるという。

同シャーシには標準で共有DVDドライブやUSBポートが標準で装備されるほか、前面にLANポートを配置。背面には、複数の内蔵電源ユニット(AC100/AC200V対応)と内蔵FANユニットを搭載可能なスロットが4つ用意され冗長構成に対応する。

「PRIMERGY BX400 S1シャーシ」の前面(サーバブレードPRIMERGY BX920 S2をフル搭載した状態)

「PRIMERGY BX400 S1シャーシ」の背面

PCレスでのメンテナンスを可能にするLCDパネルを搭載したフロアスタンドキット(オプション)を利用することで、運用効率を高めることも可能となる。なお、このフロアスタンドキットには、鍵をかけることができるフロントドアが装備される。

フロアスタンドキットに装備されるLCDパネル

同シャーシに対応するサーバブレードは「PRIMERGY BX920 S2」「PRIMERGY BX922 S2」「PRIMERGY BX924 S2」の3種類。ストレージブレードは「PRIMERGY SX910 S1」「PRIMERGY SX940 S1」に対応するほか、SAS/SATA/SSDに対応する10台の2.5インチHDDを搭載可能な新ストレージブレード(2010年12月提供開始予定)と、シャーシ内の複数サーバでストレージを共有可能な共用ストレージソフトウェアとの組み合わせによるNASブレード(2011年2月提供開始予定)にも対応する。

「PRIMERGY BX400 S1シャーシ」の価格は34万円(税別)で、マネジメントブレード1枚と電源ユニット1台が標準で付属。オプションのフロアスタンドキットの価格は5万5000円(税別)。