オウケイウェイヴ 代表取締役社長の兼元謙任氏

オウケイウェイヴは10月20日、Facebook上で展開するQ&Aサービス「ARIGATO」を発表した。10月25日よりベータ版の提供を開始する。

ARIGATOは、現在同社が提供しているOKWaveと同様のQ&Aサービスとして開発されたFacebookアプリケーション。ただし、OKWaveにはない、国や言語を跨って利用してもらうための機能が組み込まれており、同社では「国際的ソーシャルQ&Aサービス」と呼んでいる。

ARIGATOでは、13言語で質問/回答のやりとりが可能。アプリケーションのUIも10言語で表示することができる(ただし、ベータ版開始当初のUIは、英語、日本語、スペイン語の3言語)。言語の壁を越えて質問/回答できるように翻訳の協力をお願いする機能も組み込まれており、例えば、米国のユーザーが日本の事情を日本人に聞きたい場合などには、質問/回答を入力後に翻訳ボタンをクリックすることで、不特定多数のユーザーに日本語⇔英語の翻訳を依頼できるようになっている。

また、「ARIGATO」ポイントを付与する機能も用意されており、翻訳や回答を投稿してくれたユーザーに対して感謝の気持ちを表すことができる。

ARIGATOの画面(日本語UI)

ARIGATOの画面(英語UI)

オウケイウェイヴ 事業戦略本部 ドラーチャ・ロバート氏

オウケイウェイヴ 代表取締役社長の兼元謙任氏は、Facebookアプリケーションとして提供することのねらいについて、「Q&Aサービスは、『あいまいな質問』、『ニッチな質問』、『気づきを与えてくれる情報』、『Webに載っていない情報』など、人間にしか答えられない情報を提供することを目的としており、SNSとの親和性は高い。また、Facebookのユーザーベースは5億人を超え、Googleよりもリーチできる層が大きくなっている点は見逃せない」と説明。

また、新サービスの運営を指揮する同社 事業戦略本部 ドラーチャ・ロバート氏は、ARIGATOという名称について、「世界中に非常に多くの言語があるが、日本語の『ありがとう』に相当する、感謝の気持ちを表す言葉は、どの言語にも必ずある。その言葉を使って世界の人を結びつけられれば」との思いを語ったうえで、「日本には世界が羨むような素晴らしい文化がたくさんある。にもかかわらず、欧米の文化を取り込むことに熱心で、日本の良き文化を無駄にしている。国際化を図るのも良いが、一方的に取り入れるばかりでなく、日本の良いところを世界に広めるというのも大切。最近では、『もったいない』、『かわいい』などの日本語が世界で流行したが、新サービスによりぜひ『ありがとう』を流行らせたい」と述べ、日本文化を反映させたサービスとして世界に売り出していく考えを示した。