エーピーシー・ジャパンは7月9日、新たな冷媒ポンプ式冷却システムを9月1日より販売することを発表した。同システムは主に、ラック上部に設置しホットアイルの排熱を吸い込んで冷却する「InRow OA」とデータセンター外部に設置し冷水と熱交換した冷媒を「InRow OA」に供給する冷媒分配器(RDU:Refrigerant Distribution Unit)で構成される。

InRow OAは下部から吸い込んだ排熱を必要な温度まで冷やして再び排出し、その冷気は下に流れてIT機器の吸気口に供給される。また、RDU は、冷水システムから送られる冷水と 熱交換した冷媒を「InRow OA」との間で循環させる。

InRow OAは、データセンター内の熱源に対し、最大27kW の冷却を供給できる。RDUは160kWの最大容量を持ち、1台につきInRow OA最大5台分をサポートする。

新たな冷媒ポンプ式冷却システムの構造

同システムのメリットは、「InRow OAが天井スペースに簡単に設置できることで、ラックスペースを最大限に確保できる点」、「データセンター内に水配管を必要としない点」、「改良、増設時に柔軟な対応が可能なモジュール方式を採用している点」など。

10kWラック14 本にシステムを導入した場合のInRow OA、RDU 、アクセサリ類を含むシステムの国内での販売予定価格は2,900万円となっている。