IISマネージャーをチェック

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漆尾
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次に、スタートメニューからIIS マネージャーを起動した。これはWindows Server 2008からの機能なのだが、IISマネージャーのユーザーインタフェースが一新されており、すっきりと使いやすい画面構成になっている(画面9)。

画面9: IISマネージャー

従来のような「タブで分割されたダイアログ」ではなくて、設定項目ごとにアイコン化されているのだ。従来のUIから変化しているので、最初はとまどうかもしれないが、少し使っていればすぐに慣れる。IISそのものが多機能化した現在では、従来のようにタブで分割されたダイアログよりも、こちらの方が適しているということなのだろう。

また、この新しいIISマネージャーでは、画面左のツリービューで選択している項目によって表示されるアイコンが切り替わるようになっている。たとえば、IISインストール時に自動的に作成される「Default Web Site」を選択すると、Webサイトの管理において実行できる操作の一覧に切り替わる(画面10)。そのため、機能の数は相当多いはずなのだが、ほとんど気にせずに利用できるようになっている。

画面10: 「Default Web Site」の画面

FTP機能の利用

Webサーバーとしてのセットアップは完了したので、そのままFTPサーバーのセットアップも行ってみることにする。

FTPサーバーのセットアップをするためには、「サーバーの管理」ダイアログを使用して、「Webサーバー(IIS)」に含まれる「FTPサーバー」の機能を有効にするだけでよい(画面11)。FTPサーバーの機能を有効化すると、IISマネージャーのメニューから「FTPサイトの追加」が利用できるようになる(画面12)。

画面11: FTPサーバーを有効化

画面12: 「FTPサイトの追加」が選べるようになる

「FTPサイトの追加」メニューをクリックすると、「FTPサイトの追加」ダイアログが表示されるので、コンテンツディレクトリとして、自動的に作成されている「C:\inetpub\ftproot」を指定することにした。あとはウィザードに沿って設定を行っていけば、FTPサーバーとしてのセットアップは完了である。FTPクライアントを使用してAdministratorアカウントとパスワードを使用すると、正しく接続できることが確認できた。

Windows Server 2008 R2では、Windows Server 2008では別途アドオンを追加しなくては使用できなかったFTP 7.5が、標準で利用できるようになっている。

FTP 7.5では、管理画面がIISマネージャーに完全に統合されており、Webサイトと同じように、分かりやすいユーザーインタフェースで管理が行える(画面13)。他にも、Windows上のユーザーアカウントとは別に、IISマネージャーユーザーという仮想的なユーザーアカウントによるアクセス制限が行えるようになっている(画面14)。また、1台の物理的なサーバー上で、仮想ホスト名ベースで複数のFTPサーバーを稼働させることもできる(画面15)。もちろん従来のFTPサーバーにあった、「FTPユーザーの分離」機能も使えるので、ユーザーごとにルートフォルダの物理的なパスを切り替える設定も可能だ(画面16)。

画面13: FTPの管理画面がIISマネージャーに統合

画面14: IISマネージャーユーザーによるアクセス制限が可能

画面15: 1台の物理サーバー上で複数のFTPサーバーを稼働させることも可能

画面16: FTPユーザーの分離機能も利用可能

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ちなみに、ファイアウォールの設定だが、必要な役割や機能をインストールしたときに、必要に応じて自動的に設定されるようになっている。たとえばFTPサーバーの機能を有効化した時点で、外部からFTPサーバーに接続するために必要となる最低限のポートを自動的に空けてくれるようになっている。もちろん、管理ツールの「セキュリティが強化されたWindowsファイアウォール」ダイアログから設定を手動で変更することもできる(画面17)。

画面17: 「セキュリティが強化されたWindowsファイアウォール」ダイアログ