FatELF: Universal Binaries for Linux

Ryan Gordon氏がI've been so damned tired.において、FatELFの取り組みを終了すると発表した。FatELFは複数のELFバイナリを単一のファイルに収容できるようにするための取り組み。Mac OS Xで利用されているバイナリが実現しているものに似ている。Mac OS XではPowerPCアーキテクチャ向けのバイナリとIntel CPU向けのバイナリを一つのファイルに収容できる。

これを利用すると、たとえば単一のアプリケーションで複数のアーキテクチャに対応できるようになる。Linux向けに開発されたものだが、FreeBSDやOpenSolarisなどほかのOSでも同様の拡張を取り込むことは可能。そうなった場合、それぞれのバイナリを単一のファイルに追加していくことで、複数のOSやアーキテクチャに対応したバイナリを実現できる。

説明によれば、Ryan Gordon氏が考えているような理解がLinuxカーネルメンテナの間で得られなかったこと、仮に説得できたとしても、glibcでも同様の説得を行うのは、困難と判断したためのようだ。