日本興亜損害保険は、財団法人省エネルギーセンターの協力のもと同社独自の「エコ安全ドライブインストラクター制度」を創設すると発表した。同社の営業社員などによる試験合格者をインストラクターと認定し、インストラクターは保険契約者への具体的なアドバイスなどを行いエコ安全ドライブの定着に努めるという。開始時期は4月。

同社の社有車のダッシュボードにも貼られている「エコ安全ドライブ」ステッカー

同社では2008年10月よりコンテストを実施。企業6,012社(約24万台)が参加してエコ安全ドライブを実践し、1月末時点の中間集計では、参加企業全体で燃費消費量は前年対比で5.5%減、事故件数は前年対比で44.7%という結果が得られたという。「急ぐ気持ちを抑えて、適切な車間距離をとる」などのエコドライブを実践すると、交通事故の防止にも効果のあることが判明したとしている。同制度は、CO2削減による環境貢献、燃料費節約にくわえて、交通事故の少ない社会づくりを進めるための取り組みとのこと。

具体的には、同社の社員約15名が講習と実技による教習を受講し、同財団の認定する「エコドライブ普及員」を取得。エコドライブ普及員は、全国の同社営業社員および専業プロ代理店・企業・物流代理店・金曜代理店などの代理店に対して研修を実施し、終了試験に合格した社員および代理店が「エコ安全ドライブインストラクター」として認定されるという。

同インストラクターは、個人の保険契約者であれば訪問時や契約手続き時などにエコ安全ドライブの説明を行い、企業など自動車を複数台所有する契約者には研修を実施。所有台数などの規模により、エコドライブ普及員が研修を行うこともあるとのこと。これらの活動により、エコ安全ドライブと啓蒙と普及を推進するとしている。

エコ安全ドライブとは

5つのポイントを実践することで、環境に優しく交通事故を減らす効果があるドライブテクニック。(出典:社団法人日本損害保険協会)

ふんわりアクセル「eスタート」 やさしい発進を心がけましょう! (普通より少し緩やかに発進する(最初の5秒で時速20キロ目安)だけで11%程度燃費が改善)
早めのアクセルオフ エンジンブレーキを積極的に使いましょう! (エンジンブレーキを使うと、燃料の供給が停止されるので2%程度燃費が改善)
加減速の少ない運転 交通状況に応じた安全な速度変化の少ない運転に努めましょう! (加減速の機会が多くなると、市街地で2%程度、郊外で6%程度燃費が悪化)
車間距離は余裕をもとう 車間距離は余裕をもって運転しましょう! (車間距離に余裕がないと、速度にむらが出て、市街地で2%程度、郊外で6%程度燃費が悪化)
タイヤの空気圧をこまめにチェック タイヤの空気圧を適正に保つなど、確実な点検・整備を実施しよう! (タイヤの空気圧が適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足した場合、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化)