野村総合研究所(以下、NRI)と日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は2月24日、オープンソース・ソフトウェア(OSS)を活用した企業内ポータル構築ソリューション「OpenStandia/Portal on System x / BladeCenter」を発表した。同製品の販売は同日よりNRIから行われる。

同製品は、NRIが提供するフル・オープンソースの企業内ポータル・ソリューション「OpenStandia/Portal」と、IBMのミッドレンジ・クラスのブレードサーバ「IBM BladeCenter S」もしくはラック型x86サーバ「System x3650」、および、Linuxを組み合わせたソリューション。同製品には、企業内ポータルを構築するためのソフトウェア「Liferay」をベースに、データベース管理システム「MySQL」、Webアプリケーション・サーバ「JBoss Application Server」などが利用されている。

「OpenStandia/Portal」の仕組み

OSSを連携して利用する環境では、検証をしながらハードウェアの構成を決定することが課題となる。両社は、ユーザー数200人までの「オールインワン・タイプ」、ユーザー数1,000人までスケールアウト可能な「ブレードサーバー・タイプ」、サーバを二重化して信頼性を高めた「ブレードクラスター・タイプ」の3モデルについて、稼働を検証して最適化した上で提供する。

これにより、システム構築時に、これまでおよそ2週間かかっていたハードウェア構成の設計・見積もり期間が1日に短縮されるとともに、オープンソースの活用により商用ソフトウェアを利用する場合に比べて約3分の1の費用で構築することが可能だという。

今回の取り組みはNRIと日本IBMによるOSSを活用した最初のソリューション展開。同製品の構築・保守サービスはNRIから提供されるが、今後はIBMのパートナーからも提供できるよう検討を進めていく。

同製品の価格はオールインワン・タイプが168万円から、ブレードタイプが302万円から、ブレードクラスタータイプが577万円からとなっている。

「System x3650」