米調査会社のHarris Intaractiveは7月31日、ネット上で病気に関する情報を閲覧し、研究する"Cyberchondriacs"についての調査結果を公表した。調査は7月10日から16日の間、全米の18歳以上のアメリカ人1,010人を対象に電話によるアンケート形式で行われた。

調査の結果、ネット上でヘルスケアや医学的情報を調べたことのある成人アメリカ人は、前年の1億3,600万人から1億6,000万人に増加した。増加の要因は、ネットユーザーの総人口の増加に加え、情報をオンラインで探す人の割合も増加しており、Cyberchondriacs(ネットで健康や医療に関する情報を探す人)の割合は72%だった2005年、80%だった2006年に続き、84%に上昇している。

また、健康に関するトピックをネットで調べると答えた割合は、「頻繁に」(26%)、「時々」(40%)を合わせ、合計66%にのぼり、2006年の61%に対して、5ポイント増となった。一方、健康情報をネットで「滅多に」または「まったく」調べないと答えた割合は34%で、2005年の43%、2006年の39%に続いて減少した。

また、1カ月間にネットで健康情報を調べる平均回数は5.7回。しかしながら、過去1カ月に一度、またはそれ以上の頻度で、ネットで健康情報を調べたと答えたのは74%で、2005年の85%に対して低下していることがわかった。

過去において、ネットで健康情報を調べるのに「成功した」と回答したのは88%。しかしながら、その内訳で「非常に」と答えた割合は37%で、2005年の46%、2006年の42%に対して、年々減少している。また、ネットで調べた医療情報の信頼度について、「非常に」と答えた26%、「やや」と答えた60%を合わせると、86%にのぼったが、「非常に」と答えた割合は、2005年の37%から低下した。

さらに、「これまでにネットで得た医療情報をもとに、医師と議論したことがある」と答えたのは58%。これに対し、「医師の議論をもとに、ネットで医療情報を調べたことがある」と答えたのは55%だった。

今回の結果について、調査を行ったHarris Intaractiveでは「ネットユーザーはオンライン上の医療情報を医師との対話に有効に役立てており、医師と患者の関係など、医療現場へのネットの影響は今後も広がっていくだろう」とまとめている。