米IBMは7月18日(現地時間)、2007年第2四半期(4-6月期)決算を発表した。売上は238億ドルで前年同期比9%の上昇、純利益は23億ドルで前年同期比12%アップとなった。特にサービスとソフトウェア関連が好調で、ハードウェア事業からのシフトを狙うIBMにとって、計画通りに事態が推移していることを示す結果となった。

米IBM会長で社長兼CEOのSamuel Palmisano氏は「今回の好調な売上の伸びは、2001年来で最高の水準となった」とコメントしている。新興市場攻略やSOA展開、買収戦略などの重点分野で売上をさらに拡大しており、これが市場機会拡大につながっていると分析する。また同氏は売上上昇だけでなく、高い収益率を実現している点も強調する。

事業部別に分析すると、グローバルサービス部門での前年同期比での成長率は10%となる。主にアジア太平洋地域での伸びが顕著で、SOAの需要の高まりが見られるという。ソフトウェア部門の売上は48億ドルで、13%の伸びとなる。ソフトウェア製品別ではミドルウェアと管理ソフトウェアの成長が大きい。WebSphereは28%、情報マネジメント関連製品は21%、セキュリティ/ストレージ管理を含むTivoli関連製品は33%、Lotusは12%、Rationalは11%の伸びだ。

一方でシステム関連製品はセグメントごとに明暗が分かれる形となった。事業部全体の売上は51億ドルで、前年同期比2%の上昇。最も伸びが大きいのがx64サーバのSystem xシリーズで、次いでUNIXサーバのSystem pシリーズとなる。それぞれの売上成長率は16%と7%で、PCサーバと大型サーバの需要が伸びている最近のトレンドを反映する結果となった。メインフレームのSystem zは4%の伸び、統合型サーバのSystem iは15%の減少。そのほかシステム製品では、ストレージが6%の伸び、マイクロエレクトロニクス事業が9%の減少だった。