AMD

カタログ上はIntel向けの製品とか、AMD向けにしてもAMD 480X/580Xといった旧来の製品がまだ残っているが、現実問題として動いているのはAMD 690シリーズ以降の製品で、それ以外はほぼ動きが止まっていると考えてよい。

表13 : ロードマップ

表14 : 製品仕様

そのAMD 690G/Vに加え、昨年Spider Platformとして登場したAMD 790シリーズがごく少数とは言え既に店頭に並んでいる。もっとも現時点ではハイエンドのAMD 790FXのみだが、まもなくメインストリーム向けのAMD 790XやAMD 770を搭載した製品も登場する筈だ。ただし、この時点ではサウスブリッジはSB600のみ。SB700が登場して、構成のRefreshが行われるのは、AMD 780が登場する4月前後と予想されている。このAMD 780は、簡単に言えばAMD 790Xにグラフィックを統合したもの。DirectX 10対応ということになっているので、RADEON HDシリーズのShaderを統合する形になると思うが、機能的にはともかく性能としてはRADEON HD 2400に遠く及ばない程度であろう。このAMD 780、元々はモバイル向けのPuma Platformが最初のターゲットだったもので、その後Cartwheelというメインストリーム向けのプラットフォームとして再定義されたものでである。このAMD 780がSB700しか考慮していない(SB600も動くのだとは思うが、Validationの対象になっていない?)関係で、このタイミングでSB700が投入されると見込まれている。ただしAMD(というかATI)の悪い癖で、更にSB700がずれ込む可能性は否定できないが。

さて、このAMD 780の投入で、既存のAMD 690シリーズは機能的には完全に置き換え可能となるが、それでも引き続きAMD 690シリーズは併売される模様。こちらはバリュー向けという位置づけとなり、Sempronのグレードが完全にSocket AM2+に移行し終わるまでは発売されることになりそうだ。

これに続く製品としては、AMD 800シリーズチップセットとSB800が用意されるが、これは2009年にAMDが予定しているLeo Refreshプラットフォーム向け。面白いのは、同時期にCartwheel Refreshプラットフォームも用意されるが、こちらはAMD 780とSB800の組み合わせになること。どちらにしても登場は2009年中旬と予定されており、今回のロードマップには入らない。