【連載】

ゼロからはじめるPython

1 Pythonをインストールしよう

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Pythonをインストールしよう

第三次人工知能ブームが到来し、機械学習やディープラーニング(深層学習)が注目を集めている。ニュースでも、様々な分野で業務の効率化に成功した話が頻繁に取り上げられている。そして、その屋台骨として使われているのが、プログラミング言語がPythonであることをご存じだろうか。

もうずいぶん前からPythonは世界で人気のプログラミング言語だったが、最近まで日本ではそれほど盛り上がっているとは言えなかった。しかし、この人工知能ブームのおかげもあって、日本でもPython人気に火が点いた。

もともと、Pythonには、データ解析や自然言語処理、画像処理など、機械学習を行う上で欠かせない便利なライブラリが豊富に揃っていたため、ディープラーニングを行うための基礎があったと言える。

そこで、本連載では、人気のプログラミング言語「Python」を実践で活用する方法を紹介していく。その第一回目となる今回は、Pythonのインストール方法を紹介する。

最速で機械学習用Python環境を整えよう

Pythonは、マルチプラットフォームで利用できるプログラミング言語だ。既に多方面で実績があり、Windows/macOS/Linuxで利用できる。下記のURLから各プラットフォーム向けのインストーラーをダウンロードできる。

Pythonの公式Webサイト
[URL]https://www.python.org/

PythonのWebサイト



「Anaconda」や「Miniconda」を提供するContinuum Analytics社公式Web

ところで、機械学習を試してみたいときにオススメなのが「Anaconda」というパッケージだ。もちろん、公式のWebサイトから、素のPythonをインストールし、その後で、必要なライブラリをインストールすることもできる。

だが、Anacondaを使えば、データ解析や科学計算などを行う際に必須となるライブラリが最初からインストールされている。さらに、親切なことに、Anacondaでは、必要なライブラリを詰め込んだフルセットの「Anaconda」と、最小限の構成にした「Miniconda」の二種類を配布している。つまり、手軽にPythonの環境を整えようと思った場合には、Minicondaを利用することができる。ここでも、このMinicondaを利用してみよう。

さて、具体的なインストール手順だが、以下のWebサイトからインストーラーをダウンロードしたら、実行して、インストーラーの指示に従ってセットアップを進めるだけだ。

Miniconda
[URL] https://conda.io/miniconda.html

MinicondaのWebサイト

なお、Webサイトは英語なのだが、OSを選んでインストーラーをダウンロードするだけなので、英語が苦手でも大丈夫だ。ここで注意が必要なのは、Pythonには、Python2.xとPython3.xという二系統あるという点だ。一体何が違うのかと思うかもしれないが、Python3の方が最新の環境なので、そちらを選んでインストールしてみよう。(ちなみに、現在は、移行期間であるため、両方がダウンロードできるのだが、Python2は既にサポート期限が公表されている。)

Windows版インストール作業自体は、簡単で、インストーラーの[Next]のボタンを数回押すだけで完了する。

Minicondaのインストーラー

一点だけ気をつけたいのは、Advanced Optionsが表示されたときに「Add Anaconda to my PATH enviroment variable」(環境変数PATHにAnacondaを追加する)のチェックをオンのまま外さないようにすることくらいだ。(デフォルトではチェックされている。)

「Add Anaconda to my PATH enviroment variable」(環境変数PATHにAnacondaを追加する)のチェックをオンのまま外さないようにする

macOSへのインストールに関してだが、macOS版のMinicondaは、bashスクリプトとなっている。一般的なインストーラーと同じように、「Miniconda3-latest-MacOSX-x86_64.sh」をダウンロードしたら、Spotlightから「ターミナル.app」を起動しよう。

そして、ターミナルの画面に「bash (ダウンロードしたファイルのパス)」と入力してEnterキーを押すとインストールが始まる。このとき、ダウンロードしたファイルを、ターミナルにドラッグ&ドロップすると、そのファイルのパスが入るので便利だ。

インストールのシェルスクリプトが実行されると、ライセンスが表示される。そこで、[Enter]キーを押して、ライセンスの末尾まで表示しよう。インストールして良いかどうか聞かれるので、yesとタイプして、[Enter]キーを押す。

しばらくすると、今度は、設定ファイルの「.bash_profile」にMinicondaのパスを登録して良いか尋ねられるので、再びyesと[Enter]キーを押す。すると、パスが登録され、インストールが完了する。

インストールできたか確認してみよう

インストールできたら、簡単なプログラムを実行してみよう。Windowsであれば、スタートメニューから「Anaconda3 > Anaconda Prompt」を実行してみよう。macOSやLinuxであれば、ターミナルを起動しよう。macOSでターミナルを起動するには、sSpotlightに「ターミナル」と入力する。

それでは、Pythonを実行してみよう。Windowsではプロンプト上で「python」と入力する。そして、macOSでは「python3」と入力する。OSごとに実行ファイルの名前が違うのには理由がある。もともとmacOSにはPython2系がインストールされているため、2系と3系を区別するために末尾に3がついているのだ。

 # WindowsでPython3を実行する
 > python

 # macOSでPython3を実行する
 $ python3

Pythonを実行すると、対話実行環境が起動する。ここにプログラムを入力して[Enter]キーを押すと、プログラムが実行されて結果が表示される。例えば、簡単な計算を行ってみよう。「2 * 3」と入力して[Enter]キーを押してみると、直後に「6」が表示される。同様に「(1 + 2) * 3」と入力すると「9」が表示される。最後に、対話環境を終了するには「quit()」と入力しよう。

WindowsでPytyonの対話実行環境を動かしたところ

ところで、Pythonが科学計算が得意である片鱗を簡単に見てみよう。Pythonの対話実行環境で、「7 ** 1000」を実行してみよう。これは、7の1000乗を表示するという意味だが、さらっと、125325663...と非常に大きな整数が表示される。このように、Pythonは、もともと数値計算が得意なのだ。

7の1000乗もあっという間に計算! - macOSでPythonの実行環境を動かしたところ

まとめ

以上、今回は、Anacondaを利用して、Pythonをインストールする方法を紹介した。インストールしただけでは、まだ、何ができるのか分からないと思うが、次回から、少しずつ、Pythonの面白さを紹介していくので、お楽しみに!

自由型プログラマー。くじらはんどにて、プログラミングの楽しさを伝える活動をしている。代表作に、日本語プログラミング言語「なでしこ」 、テキスト音楽「サクラ」など。2001年オンラインソフト大賞入賞、2005年IPAスーパークリエイター認定、2010年 OSS貢献者章受賞。技術書も多く執筆している。
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インデックス

連載目次
第10回 100行程度でブロック崩しゲームを作ってみよう
第9回 生物集団の栄枯盛衰"ライフゲーム"を作ってみよう
第8回 ゲームで覚えるPythonプログラミング - Tkinterで始めよう
第7回 Pythonでファイルを読み書きしよう(その2) 英和辞書データを扱おう
第6回 Pythonでファイルを読み書きしよう(その1) ファイル操作基本編
第5回 Pythonを高機能電卓として使おう
第4回 Jupyterでいろいろなグラフを描画しよう
第3回 JupyterでCSVファイルを視覚化してみよう
第2回 Jupyterノートブックで気軽にPythonをこね回そう
第1回 Pythonをインストールしよう

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