連載7回目は、子どもが耳を痛がったときの対処法です。どのような病気の可能性があり、病院に連れて行くまでの間、どんな対応が必要なのでしょうか?
Q.子どもが耳を痛がったとき、考えられる病気は?
最も可能性が高いのは、中耳炎です。中耳炎にかかっていた場合、子ども自身が痛がることもそうですが、親が子どもの耳を触ると嫌がる傾向があるので、確かめてみてください。
Q.病院に連れて行くまでにできることは?
病院の診断に役立つため、耳から何か臭い液体や膿(うみ)などが出てくれば、ティッシュで拭き取り、持って行きましょう。また、深く耳かきをしたり、綿棒を耳の奥まで突っ込んだりしないようにしましょう。例えば中耳炎であった場合、炎症によって鼓膜が自然に破れてしまうケースがあり、刺激すると内耳を傷つけてしまうことがあるからです。早めの受診をお勧めします。
※未就学児童の症状を対象にしています
※危険だと感じた場合は、本記事の内容に関わらず、病院での受診をお勧めします
イラスト: 山本ユウカ
竹中美恵子先生
小児科医、小児慢性特定疾患指定医、難病指定医。
アナウンサーになりたいと将来の夢を描いていた矢先に、小児科医であった最愛の祖父を亡くし、医師を志す。2009年、金沢医科大学医学部医学科を卒業。以後、広島市立広島市民病院小児科などで勤務し、現在に至る。1児の母でもある。
日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属。日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得
メディア出演多数。2014年日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める。150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加する「En女医会」に所属。ボランティア活動を通じて、女性として医師としての社会貢献を行っている