SOLIDWORKS Standardには設計・製造支援ツールの機能抜粋版としてXpress製品がバンドルされています。現在、使用できるツールは以下の5種類です。
SOLIDWORKS Simulation Xpress
SOLIDWORKS SimulationXpressはSOLIDWORKSにバンドルされた簡易構造解析ツールです。構造解析の可能性と導入効果を部分的に評価・体験が出来ます。機能に関しては制限があり、以下の通りになります。
・仕様
- 解析種類: 線形静解析(応力解析)のみ
- 対象モデル: 単品の部品のみ
- 材料特性: 等方性材料(例:金属)のみ
- 操作方法: ウィザード形式
- 荷重条件 圧力・集中荷重のみ、指示要素は面の選択のみ
- 拘束条件: 自由度なしの固定のみ、指示要素は面の選択のみ
- メッシュ 要素サイズ指定による一様メッシュのみ
- 結果表示 応力、変位、変形、安全率の傾向値確認のみ
- レポート機能 AVIファイルの作成、HTML、edrawings形式の計算結果出力
- 最適化 設定パラメータは1つのみ
SOLIDWORKS FloXpress
SOLIDWORKS FloXpressは流れ特性を評価する初歩的流体解析ツールです。機能に関しては制限があり、以下の通りです。
・仕様
- 基本機能: 流れ計算のみ(固体部分は断熱)/定常解析のみ/強制対流のみ
- 解析対象モデル: 流入・流出口が必ず各1箇所ずつ/内部流れ(密閉部分の計算)のみ/流れ計算のみ(固体部分は断熱)
- 流体の種類: 液体(水)と気体(空気)のみ
- データベース: 流体物性の登録不可
- 流入口: 圧力、体積流量、質量流量のみ
- 流出口: 圧力、質量流量のみ
- メッシュ: メッ: シュ設定不可(デフォルト値のみ)
- 結果パラメータ: 速度のみ
- 結果表示方: 流跡線のみ、数値の結果取得は不可
- レポート: bmpのみ可能
DFMXpress
DFMXpressは製造要件の可否を識別する為のツールで加工時の不具合を回避することが出来、無理なく製造できる部品を設計することが出来ます。
・仕様
- ピン角のポケットなどで工具が入らない(削り残る)部分を検知
- 穴の底が平面である部分を検知し、仕上げ工程が必要な部分を検知
- 工具径と穴の深さの比率を設定し、深くなりすぎている部分を検知
尚、機能に関しては以下のような制限があります。
- 確認項目はデフォルトで設定されたルールのみ確認が可能(13項目、ルールの選択・作成は不可)
DriveWorksXpress
DriveWorksXpressは、定義された設計情報を基に部品・アセンブリ・図面を自動生成することが可能な自動設計ツールです。
・仕様
- プログラム構築不要
- データ入力の確認/エラー表示などが盛り込まれた入力フォーム
- デザインルール構築用方程式の適用
- モデル内定義寸法値の制御
- 部品およびアセンブリファイルの自動作成
- トップアセンブリ図面作成
SOLIDWORKS SustainabilityXpress
SOLIDWORKS SustainabilityXpressは部品単位のLCA (Life Cycle Assessment)を検証にするツールです。SOLIDWORKSで設計する部品が環境に与える影響を速やかに理解することができ、環境にやさしい設計案の選択をできます。
・仕様
- 部品単位のLCA検証をサポート
- 材料、製造方法、製造エリア、使用エリアを入力とし、二酸化炭素排出量、エネルギー消費量、酸性大気汚染、水体の富栄養化などの環境影響をリアルタイムにフィードバック
- 類似材料検索機能
- カスタマイズ可能なプロフェッショナルレポート自動作成
(本稿はCAD Japan.comより提供を受けた記事を編集したものです。)