夏のボーナスの金額、自分は平均より高いのか低いのか、気になる方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、東証プライム上場企業を対象にした調査をもとに、業界別のランキングを発表します。ボーナスの活用方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
業界別の夏季ボーナスランキング(妥結基準)
労務行政研究所が東証プライム上場企業を対象に実施した、2025年夏のボーナス妥結額(平均)の結果から、業種別のランキングは以下のとおりです。製造業・非製造業に分けて見てみましょう。
製造業
・輸送用機器:98万7,680円
・機械:95万4,431円
・鉄鋼:93万4,000円
・電気機械:93万1,911円
・非鉄・金属:86万4,494円
・化学:85万9,172円
・ゴム:83万5,000円
・水産・食品:77万857円
・紙・パルプ:70万7,143円
非製造業
・建設:97万6,667円
・情報・通信:90万7,250円
・電力:89万2,600円
・商業:60万8,036円
・陸運:40万5,836円
上記のうち、前年同期比が大きく上がった業界は、非鉄・金属が10.7%増、電力7.6%増、建設7.5%増となっています。なお、前年同期比で唯一マイナスになったのは鉄鋼で、3.5%減でした。
非鉄・金属が大きく上がった要因として考えられるのは、鉱物資源の価格上昇、AI・半導体分野の需要の増加、従業員への利益還元の増加などです。銅や金などの価格が上昇し、EVや再エネ関連の需要も急増しています。
電力会社の上昇要因は、燃料コストや電気料金の値上げ、再エネ賦課金の上昇などです。AI分野を中心とした電力需要の増大も追い風となっています。
建設に関しては、建設投資の増加や受注の好調さ、建設資材の高騰などが要因として挙げられます。
ボーナスをどう活用する?
ボーナスの使い道は人によってさまざまですが、代表的なものを紹介します。
NISA・iDeCoで投資する
資産形成に関心を持つ人が増えた背景の1つが、NISAやiDeCoといった非課税の金融制度です。どちらも運用で得られた利益に税金がかからないため、効率的に資産を形成できます。
NISAは途中で自由に引き出せるのがメリット、iDeCoは掛金が所得から控除できる点がメリットです。どちらも毎月少額から投資できるため、これから投資にチャレンジする方に向いています。
注意点として投資はあくまで余剰資金で行うものであるため、ボーナスの全額を投資することはやめましょう。まずはボーナスの10%程度の金額で始めてみるのがおすすめです。
車や住宅のローンを繰り上げ返済する
ボーナスからある程度まとまった金額を臨時で返済するのもよいでしょう。毎月のローン返済だけの場合よりも、元本が減るスピードが早くなり、利息の負担を減らすことが可能です。
ふるさと納税に使う
ふるさと納税は、任意の自治体に寄付することで、地域の特産品などの返礼品を受け取れます。会社員の方はワンストップ特例制度を利用することで、確定申告をしなくても所得税の還付や住民税の控除を受けられます。
ふるさと納税は5万円や10万円といった高額なものもありますが、ボーナスがあれば高額な返礼品にも手が出しやすいでしょう。
ブランド品や家電を買う
時計やアクセサリーなど、前から欲しかったブランド品を買うと、大きな満足感を得られるでしょう。毎日身に付けるものをブランド品にすると、気分が上がり、仕事のやる気がますます上がる効果も期待できます。
また、新しい家電を導入すると、家事の負担が減り、生活の質が上がります。最新で高価格帯の家電を見てみるのもよいでしょう。
旅行・レジャーに使う
夏季休暇で、非日常を味わうため旅行に出かける方も多く見られます。出かける前に受け取れる夏ボーナスは、旅行の資金として使いやすいです。
数十万円を使えば、海外旅行も視野に入ります。ただし、バカンスシーズンは航空券やホテルの料金が高額になるため、予算を決めてその範囲内に納めるよう工夫しましょう。
貯金をする
まとまった金額に思えるボーナスも、あれこれ使っていると、意外と早くなくなってしまいます。全部使い切ってしまうのは避けて、ある程度は貯金に回したいところです。
各銀行では、夏季限定の金利アップキャンペーンを開催しています。6カ月もの・1年ものなど比較的短期間の定期預金の金利が上がりますので、活用してみるのもよいでしょう