ティントリジャパンは10月30日、オールフラッシュのエントリーストレージとして、2Uの「Tintri T1000」を発表した。今後、パートナーを通して販売され、参考価格は545万2500円(税別)。

「Tintri T1000」

同社は今後オールフラッシュモデルのみを提供していくことをアナウンスしており、今年の9月に「Tintri EC6000 オールフラッシュシリーズ」を発表している。今回の「Tintri T1000」はそれとは別ラインとなる。

「Tintri T1000」は、エンタープライズ モデルの「Tintri EC6000」シリーズと同じハードウェア プラットフォーム、同じTintri OSおよび管理ソフトウェアを採用し、物理容量は2TB(5倍圧縮により論理実効容量は10TB)。最大で100台の仮想マシンをサポートできる。

「Tintri T1000」の概要

Tintri EC6000シリーズと同様に、主要なハードウェアコンポーネントを二重化し、コントローラーはアクティブスタンバイ構成を取る。ソフトウェアとしては、レプリケーションおよびセキュリティのソフトウェアがあらかじめパッケージ化されており、EC6000シリーズ標準のSyncVM、TGC Advanced、Cloud Connectorは、オプションのスイートパッケージを購入することで搭載できる。

「Tintri T1000」の標準ソフトウェア

Tintri EC6000シリーズとの違いは、容量拡張が行えないこと(240GB×13固定)、コントローラ性能、NICオプション、標準搭載ソフト(前述)となる。

「Tintri T1000」と「EC6030」との比較

ティントリジャパン 職務執行者社長 河野通明氏

今回、オールフラッシュのエントリーモデルをリリースした理由を、ティントリジャパン 職務執行者社長 河野通明氏は、「これまで北米を中心に高パフォーマンス、容量の大きなストレージに対するニーズが高かったが、EC6000シリーズの発表で満足してもらっている。そのため、今度はもっとローエンドのものを提供してほしいという要望を高まってきた」と説明。

米ティントリ EVP Engineering トニー・チャン(Tony Chang)氏も、「これまでティントリは、大規模な顧客向けに製品を発表してきたが、ブランチオフィスや小さな会社で使えないという要望があった」と、顧客ニーズの高まりにより、製品をリリースした点を強調。

米ティントリ EVP Engineering トニー・チャン(Tony Chang)氏

そして、T1000の特徴として、これまでの半分以下のコストで購入できる(EC6000は税別で1,348万5,000円~)点、シンプルにセットアップできる点(ゼロタッチマネージメント)、データ管理がセキュアで扱える点(ミリタリーでも利用できるようにAES 256ビットにも対応)、管理をリモートでも行える点をあげた。

ティントリジャパン SE マネージャー 鈴木宏征氏は、T1000の主な利用用途として、①小規模ユーザ、地方拠点、部門サーバ、②小規模なVDI、③検証・テスト環境の3つを挙げた。

小規模ユーザ、地方拠点、部門サーバ用途

小規模なVDI用途

検証・テスト環境用途

また、パートナーのノックスは既存企業への再提案と新市場の開拓、丸紅情報システムズは、これまで価格やスケールでマッチできなかった顧客、ネットワンパートナーズは、VDIとして中堅企業、ネットワールドは上位の中堅企業、兼松エレクトロニクスは小規模や地方拠点の顧客に提供できるとした。