米Quora(クォーラ)が9月26日、知識共有プラットフォーム「Quora 日本語ベータ版」の提供を開始した。「Yahoo!知恵袋」や「OKWAVE」に似た、ユーザー同士で質問・疑問と回答を投稿し合うQ&Aシステムで、本国では招待制での登録となるほか、ユーザーは実名での登録と活動が推奨されている。
Quoraは「A place to share knowledge and better understand the world(知識の共有により、世界をよりよく理解する場所)」をコンセプトとして掲げ、2010年に英語でサービスを開始。2016年末からスペイン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語などの多言語サービスの提供も開始した。今回の日本語ベータ版は、欧米以外の言語では初めてのリリースとなる。
ユーザー同士による質問と回答の品質を向上するため、実名を推奨(匿名での質問や回答も可能)するだけでなく、ユーザー同士による評価や、回答者が信頼できる人物であることを示す経歴の表示などといった仕組みを採用。同じ内容の質問は統一化し、より質の高い回答ほど多くのユーザーが目に触れやすいように掲示するなど、回答が時代や年代を超えて役立つことを目指している。
また、機械学習によってユーザーの興味や関心に即したコンテンツを抽出し、ユーザーにニュースフィードやダイジェストメールで配信しており、ユーザーが知識の共有に飽きないように工夫している。
米国では月間ユニークビジター数が2億人を超えており、質問に直接関係する知識人や著名人、経験・資格を持つ人々の回答も多く、アメリカの前大統領バラク・オバマや、同じく前国務長官のヒラリー・クリントン、カナダ首相のジャスティン・トルドー、Facebook COOのシェリル・サンドバーグ、サン・マイクロシステムズ社の共同設立者ビノッド・コースラ、俳優のスティーブン・フライ、女優のジリアン・アンダーソンなどの回答例もあるという。
ベータ期間中はユーザー数を限定し、正式リリースに向けてユーザーからのフィードバックを集め、アップデートしていく。日本語ベータ版の利用申し込みURLは、https://jp.quora.com/。氏名、メールアドレス、簡単な経歴などを記載して申し込み、承認されると利用できる。