パナソニックは10月2日、同社の技術とB2Bシステム提供のノウハウを活用したIoTサービス「μSockets(ミューソケッツ)」を構築したと発表した。2017年10月より順次サービスを提供していく。

同社では、IoT向けテクノロジープラットフォーム「Panasonic Digital Platform」で、家電、住宅、車載、B2Bをつないでイノベーションを生み出すデジタル革新の取り組みをスタートしており、μSocketsは、その「Panasonic Digital Platform」を使って企業や官公庁向けに提供するB2B向けIoTサービスとして、ビジネス成長をサポートするために誕生した。

μSocketsは、顧客の現場で生まれるさまざまなデータをリアルタイムに可視化・分析し、ボトルネックの解消や業務効率改善などの課題解決、快適な現場環境やサービス向上を実現するだけでなく、新しいビジネスモデルを生み出すサービス基盤を目指す。

実現するシステムイメージ

同システムでは、同社の提供する多様なデバイスとICTサービスインテグレーションによって、現場ノウハウをIoTサービスとして体系化。「センシング技術」と、IoTデバイスからの大容量データをエッジコンピュータで処理して解析データをクラウドに送信する「エッジコンピューティング」によって、処理負荷の集中と通信量増大の問題を解決するとともに、顧客の現場で起きていることをリアルタイムに可視化することができる。

連携のイメージ

また、従来の3G/LTEに加えて、Wi-Fi、LPWAなどのネットワーク構築もサービスとして提供することで、IoTサービスを活用する顧客ごとの最適なネットワーク環境の構築を行う。

セキュリティ面では同社独自の暗号実装技術を組み入れた暗号認証モジュールによってIoT機器でもパソコン並みのセキュリティを実現。IoT機器へのなりすまし行為を防止する「デバイス証明書発行サービス」に続き、ITやIoT機器へのサイバー攻撃にいち早く対応するための「サイバー攻撃検知・分析サービス」、そしてリモートから攻撃対策をおこなう「セキュアリモートメンテナンスサービス」を2017年10月より提供していくとしている。

これらによって、同社では、製品へのセキュリティコンサルティングから製品への実装、そしてIT/IoTシステムへのサイバー攻撃対策、さらにはIT/IoTシステムの運用までをトータルで提供することが可能になるという。