日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は9月27日、超音波センシング用のアナログ・フロントエンドを内蔵し、高精度かつ低消費電力なスマート水量計を可能にする新たな「MSP430マイコン」として、「MSP430FR6047ファミリ」を発表した。

同製品ファミリは、需要が拡大しているより高精度の水量計や、メータの遠隔読み取りをサポートし、より高効率の水資源管理、高精度の計測や、適時の課金などを実現することを目指して開発されたもの。完全な波形キャプチャ機能とA/Dコンバータをベースとした信号処理の利点を活用することで、流量計製品の開発において、高いインテリジェント機能を追加できるため、1リットル/時間以下の低流量でも25ピコ秒以下の精度を提供することが可能になるとする。

また、同製品を活用することで、従来ソリューション比で水量計システムの部品点数を50%、消費電流を25%削減することが可能となるため、10年以上充電が不要な水量計を実現することができるようになるという。

さらに同社では、既存の機械式水量計に自動メータ読み取り(AMR)機能を追加するためのモジュール設計を簡素化する、2種類のリファレンス・デザインも発表しており、これらを活用することで、製品の市場投入期間の短縮などを図ることが可能になるとしている。

なお、同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、評価モジュールについても入手可能な状態となっているという。

「MSP430FR6047ファミリ」の適用イメージ