双葉電子工業は、カブクの発行済株式を取得する株式譲渡契約を締結したことを発表した。今後、2017年9月上旬を目途にカブクの株式を取得し、連結子会社とする予定だとしている。

カブクは、3Dプリンタをはじめとしたデジタル製造領域における取り組みにより、IoT時代の新たなモノづくりを実現する企業として、高度なソフトウェア開発力やユニークな企画力で業界の注目を集めてきた。

世界各国に製造工場のネットワークを保有し、産業用3Dプリンティングから切削、板金など多様な工法に対応するオンデマンド製造サービス「Kabuku Connect」を提供しており、発注者は品質、コスト、納期に優れた良質なものづくりが可能となっている。一方で、工場向け業務効率化にも力を入れており、全世界の工場向けに設備と加工需要をつなぎ、業務効率化を支援する工場向け受発注管理システム「Kabuku MMS」を提供している。

一方、ものづくり業界において独自の生産技術を強みに生産器材の標準化などに貢献している双葉電子工業は、今後さらに業界の合理化に貢献していくために従来の延長ではない新たな価値の創出が必要だとし、ハードを主体とした価値創出から脱却してハード+ソフトによる新たな価値の創出へ転換を図る方針を打ち出した。これを確実かつ早期に実現するための重要な手段として、近年急速に発展しつつあるIoT、AIの有効性を引き出すソフトウェアの開発力を獲得することが重要と判断したという。

双葉電子工業は、同社がこれまで培った生産技術力や実績と、カブクの高度なソフトウェア開発力と企画力など両者のコンピタンスを融合させることにより、中長期的に双方の事業成長スピードの向上が見込めると判断したため、カブクの株式取得を決定したと説明している。