インターステラテクノロジズ(IST)は7月30日、同日午前5時から8時の間に予定していた民間開発の日本の宇宙ロケットとして、初となる「MOMO」初号機の打ち上げを一旦取りやめ、10時20分以降に改めて打ち上げを目指すことを発表した。
北海道大樹町の大樹航空宇宙実験場近くの海岸沿いの旧防衛省試験場跡地を射場に設置されたMOMOは、前日の23時ころに工場より搬出され、翌30日の1時ころに射点場での立ち上げを実施。同3時ころに燃料のエチルアルコール(EA)の充填を開始。その後、打ち上げ条件の確認などを実施した後、酸化剤となる液体酸素(LOX)の充填を4時50分より開始し、最終的に6時20分ころの打ち上げを目指していたが、打ち上げ直前になって液体酸素タンクの大気開放バルブのバッテリーの温度低下による電圧降下が発生し、バルブが閉まらない問題が発生したことから、次のウィンドウとなる10時20分から12時30分の時間帯への延期を決定した。
30日7時30分時点で、機体からのLOX排出作業を実施中で、これによりスタッフが機体に近づけるようになるため、そこで状況確認作業などが行われ、問題が解消されれば、再度LOXを充填し、上記のウィンドウでの打ち上げを目指すこととなる。
なお、当初ISTでは30日の15時45分から17時までのウィンドウも計画していたが、海上の監視船の関係などからそこでの打ち上げを行わないことをすでに決定しており、もし次のウィンドウで打ち上げができなかった場合、2017年11月まで打ち上げは延期される見通しだ。