日立造船、日本政策投資銀行(以下、DBJ)、デンソー、日本無線(以下、JRC)、日立オートモティブシステムズ(以下、日立AMS)の5社は、新会社「グローバル測位サービス(英語名:Global Positioning Augmentation Service Corporation、以下「GPAS」)」を共同出資により設立したと発表した。

GPASは、高精度軌道・クロック推定ツールを用いた実証実験等を通じて、数年以内を目処にセンチメートル級のグローバル精密衛星測位サービスの事業化を目指す企業となる。近年は、農業、建設業、また防災などの分野において高精度な位置情報が利用される機会が増加しており、その需要は海外・海洋を含めたグローバルエリアへと拡大しているという。日本においては、6月1日に「みちびき2号機」(準天頂衛星)の打ち上げに成功し、高精度な位置情報を活用したさまざまなサービスの創出に期待がもたれている。今後同社は、幅広く関係省庁や関連企業へ協力を求めながら、自動車、農機および建機の自動運転、海洋および気象観測等のグローバル展開を支える基盤技術を確立できるよう、取り組むということだ。

なお、同件が異業種間連携を通して企業の競争力強化に貢献するものであることから、DBJによるGPASへの出資は「特定投資業務」として実施される予定となっている。