エリシオンは、製造業や土木・建設分野向けに提供している3次元点群データ処理ソフト「InfiPoints」の最新版「Ver.4.0」をリリースしたことを発表した。

最新版となるVer4.0では、200を超えるInfiPointsのコマンドの中から、点群データの活用時に必要となる一般的なデータ処理のフローに沿ってユーザーが適切なコマンドを直観的に選択できるインタフェースへの変更を実施。これにより、初めて点群データを扱うユーザーでも手軽にInfiPointsの各種機能を容易に利用することが可能になったとする。

InfiPoints Ver4.0ではリボンスタイルを採用したユーザーインタフェースへと変更された。画面上段のタブを左から順番に切り替えることで最適な点群データ処理を実行することができる

また、既存の設備などを計測した点群データをポリゴンデータ化し、自由に移動させながら周囲の点群データとの干渉を視覚的に確認できる機能も提供。これにより、例えば施設内の大型設備や配管などを搬出する際に事前に効率的なルートを検討したり、別の場所へ移設する場合の搬入方法をシミュレーションしたりすることが可能になるという。

さらに同社は、計測した点群データと、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)「オキュラス・リフト(Oculus Rift)」を用いてバーチャルリアリティ(VR)を体験できるアプリケーション「InfiPoints for Oculus」の一部ユーザーに向けたテスト配信を開始したことも併せて発表した。

オキュラス・リフトによる点群データ閲覧のイメージ

これにより、事前にソフトウェアでデータを作りこむのではなく、3D計測した現実の世界をHMDで体験することが可能となる。また、点群データ内にさまざまな情報を付与したり、複数人で視点を同期したりすることのできるオプションも提供される予定だという。

なお、InfiPoints for Oculusは2017年末に正式リリースが予定されているほか、同時期にはInfiPointsのモデリング機能の拡充として、従来の設備・配管・鋼材に加えて、ダクトのCADモデル化に対応する予定であるともしている。