光造形方式のデスクトップ型3Dプリンタを製造する米Formlabsは6日、「The Digital Factory」カンファレンスにおいて、同社初の選択的レーザー焼結(SLS)方式3Dプリンタ「Fuse 1」と、3Dプリント自動化ソリューション「Form Cell」を発表した。Fuse 1の最小構成価格は9,999ドル。内金1,000ドルで予約可能で、出荷予定は2018年中頃を予定。

SLS方式3Dプリンタ「Fuse 1」

このたび発表された「Fuse 1」は、SLS 3Dプリンタの特長やメリットを卓上にもたらし、最小構成価格は9,999ドルと、最も安価な工業用SLS方式 3Dプリンタの20分の1程度となっている(資源回収機能付き後処理ステーション、継続使用を可能にする追加の構造ピストン、初回の材料装填を含む完全なシステムは19,999ドル)。

また、強力で耐久性に優れた機能プロトタイピング、および最終用途パーツ向けの業界標準ナイロンPA12およびPA11が材料として使用可能で、焼結部品の材料特性は、現在発売されている同等製品以上とのことだ。

一方、Formlabsの3Dプリントプロセスを並列化・自動化するソリューション「Form Cell」は、手動プロセスを排除して最終的に3Dプリントの24時間完全自動化を実現する。Form 2 3Dプリンタ、Form Wash、産業用ロボットガントリシステムで3Dプリントの手動プロセスを自動化するうえ、パーツあたりのコストが最も低くなるように最適化されており、ROIは数年単位ではなく、数カ月単位で立証可能とのことだ。プロフェッショナル向け3Dプリンタのベストセラーで、既に1,000万個を超えるパーツのプリント実績を誇る「Form 2」のSLAエンジンを用いた、大規模生産が可能となっている。

3Dプリント自動化ソリューション「Form Cell」

また、プリントジョブのスケジューリング、エラー検出、リモート監視、パーツとシリアル番号のプリントなど、信頼性のある安定したプリント作業とダウンタイム削減を実現する。さらに、業界標準の業務システム(CRM、ERP、MES)、または既存のワークフローの一部としてForm Cellを使用可能にする自社製システムとの統合向けAPIも用意される。

なお、Fuse 1およびForm Cellの先行予約方法については、同社のWebサイトを参照のこと。